2006年 3月 24日 (金) 

       

■ 〈盛岡市議会予算委〉柴田副管理者の答弁めぐり再び紛糾 未明の表決に

     
  盛岡市議会予算委員会は、深夜に及ぶ議論の末に競馬組合への5億円融資を盛り込んだ06年度予算案を賛成多数で可決した  
 
盛岡市議会予算委員会は、深夜に及ぶ議論の末に競馬組合への5億円融資を盛り込んだ06年度予算案を賛成多数で可決した
 

 盛岡市議会予算審査特別委員会(佐々木信一委員長)は23日未明、県競馬組合への5億円融資を含む総額953億8100万円の06年度一般会計当初予算案を賛成多数で可決した。22日から日をまたぐ異例の長時間審議となり、散会したのは翌日午前0時38分だった。委員会に出席した県競馬組合の柴田哲副管理者は、組合の新年度事業計画と予算について16日に発言した内容の一部を訂正したが、二転三転する説明に議論が紛糾。事態の収拾を図るため議長や一部会派は、組合の改定実行計画の早期見直しや執行体制の再構築を求める決議を最終日に付すことで会派調整を図った。市全体の新年度予算執行を優先させなければならないという意見が大勢を占めた結果だが、この間の議論で明らかになった組合の事業計画と予算の問題点は棚上げされたまま。玉虫色の決着では議会のチェック機能の甘さも問われることになりそうだ。本会議での表決は28日に予定されている。

 22日午前10時に始まった委員会は盛南開発の土地売却や競馬会館の取得問題などで審議が長時間に及び、午後8時45分から融資案にからむ柴田副管理者への参考人質疑をした。

  柴田副管理者は組合の新年度予算で3億1500万円を計上している街中小規模場外(馬券場)の設置個所数について、16日は「1カ所」と話していたが「3カ所」と訂正。「1カ所は宮城県の都市で警察協議にも着手している。そこへの思い入れが強く、このような発言になってしまった」と理解を求めた。
  「前後の文脈から考えて単なる言い間違いではない」「宮城県警に照会したが、そのような事実はなかった」などと議員が追及すると「現在、協議しているのは岩手県警。最終的に宮城県警と協議することになる」と回答。さらに「設置予定の都市は明かせないが、地元町内会からは同意書もいただいている」といったあいまいな説明が続いた。

  10億円の売り上げを予算計上する馬券の委託販売でもシーズン全体を通した契約の見通しは示せず、議員側は「その場、その場で発言が変わる」「とんでもない議会軽視」などと態度を硬化させ、訂正発言が、事業計画や予算の実効性への不信感を一層、あおる結果となった。

  激しい議論の途中で議員の一人が決議文を付すことを提案。議論は決着を見ないまま終結した。委員会採決では出席委員50人のうち共産、議会改革フォーラムなどの8人ほどが反対したが賛成多数で可決した。しかし決議文を付けて決着を図る手法に対しては複数の会派が抵抗感を示している。

  競馬議会議員でもある第1会派の新盛同志会の熊谷喜美男幹事長は、2月競馬議会では組合予算に反対した。「市議会での議論で、さらに問題点は明らかになったが、市のすべての予算の執行を止めるわけにはいかない。組合にも真摯(しんし)な姿勢を見せてもらいたい」と話す。明政会の村田芳三幹事長は「融資を認めなければ岩手競馬は立ち行かない。競馬組合の存廃は05、06年度の2カ年を見て判断する」との考えだ。

  市民連合(刈屋秀俊幹事長)は討論の会派意見で「組合は四面楚歌(そか)に置かれている現状を真摯に自己総括すべき」などと述べて、苦汁の判断であることを強調した。

  岩手競馬の再建に失敗すれば、構成団体である市も数十億円規模の負債を抱えることは必至で市議会も重い責任を負う。



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