東京商工リサーチ盛岡支店は、05年度の県内企業倒産状況(負債総額1千万円以上)をまとめた。倒産件数は86件で前年度と同数。負債総額も239億6800万円で前年度比23%減となっており、企業倒産の沈静化と小口化が鮮明となっている。負債額が10億円以上の大型倒産は前年から2件減少し6件発生している。
産業別で見ると建設業が38件と最多で全体の4割以上を占める。次いで製造業15件、卸売業と小売業が各8件、サービス業が7件、不動産業が4件、その他6件。
原因別で見ると販売不振が56件、既往のしわ寄せ23件、他社倒産の余波3件、放漫経営2件、過小資本とその他が各1件となっており、販売不振と既往のしわ寄せが不況型に当たり、全体の9割以上。
形態別では破産が37件、内整理が21件、銀行取引停止が17件、民事再生法が9件、特別清算が2件。主な市郡別の動向を見ると、盛岡市が29件と最多。続いて遠野市7件、北上市4件、大船渡市、奥州市、花巻市、陸前高田市で各3件など。
05年度の企業倒産の動向を見ると、件数では前年度に引き続き2年連続で100件を下回り、負債額も99年度以来の低い水準となるなど全体的に落ち着いた動き。同支店では足踏み状態の県内経済の中、倒産状況に小康状態が続いている背景として「各種公的支援の存在があり量的緩和の間接的な貢献も大きい」と見ている。
今後の見通しについては「超低金利施策が中小企業の資金繰りを支えてきた事実は明白であり、特にも累積負債と販売不振の両方を抱える企業には大きな助けとなってきた。量的緩和撤廃の次にやってくる金利の見直しが地方中小企業の淘汰(とうた)を加速する可能性は高い」とする。
05年度に発生した負債額10億円以上の大型倒産は次の通り。業種、所在地、負債総額の順。
▽水沢中央ビル(テナントビル賃貸・管理業)奥州市、26億9000万円=民事再生法
▽佐々木新六商店(漁業)宮古市、18億円=破産
▽澁谷鑛業(砕石製造業)大船渡市、17億円=破産
▽岩手川(清酒製造業)盛岡市、14億1000万円=破産
▽佐藤建設(土木工事業)九戸郡、13億円=破産
▽石川工務所(総合建設業)盛岡市、10億円=民事再生法 |