■ 〈In Region〉芸術文化の風土を 八幡平市の美術家ゴトウ・シュウさん
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ゴトウ・シュウさん。手前に並ぶのは冬期間に制作したドローイング |
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冬季休廊していた八幡平市清水のアートギャラリーが1日オープンした。閉校した旧安代小学校を借りて、美術家のゴトウ・シュウさん(65)が2005年10月に開設。3つの展示コーナーにゴトウさんの線を巧みに使った多彩な作品が展示されている。
昨年2月、故郷にギャラリーとアトリエの開設準備に入った。昨年までは建物の補修や模様替えにかかりっきりだった。今年から本格的な創作活動を再開するという。「わたし一人で廃校を整備するので、これだけの時間を要した。創作の発想は頭の中でぐいぐいと出てきていた」と、十分な創作活動ができなかったジレンマを話す。
ようやく準備が整った今冬は記録的な大雪で外出もままならず閉じ込められた。その閉塞(へいそく)感から生まれたのが森の呼吸と名付けたドローイング。はがき大の紙に数色のボールペンで自身の呼吸を書き写した。ギャラリーを再開するまでに描いた森の呼吸は500枚に及ぶ。
「黒、赤、青、黄、緑を基本に交互に描いている。その時々に変わっていく精神状態、感情の流れを描いているが、入れ込まないように無意識の状態で描いていくと泡のように弾けて次のドローイングに移れる。それがどんどん変わっていく」。
密集した線、雲のような柔らかみのある線、点に近い線、重なり合ってはいるが互いの色の邪魔をしない。1枚として同じものがなく色の配合も実に鮮やか。
創作活動のほかギャラリー企画展で盛岡在住の抽象画家の作品を29日から2カ月半にわたって長期展示する。夏には地域の子供たちの絵画教室を計画「5歳から12、13歳くらいまでを対象に、年齢別にグループを組んでワークショップ形式で数日かけて共同制作してもらおうと考えている。その作品をギャラリーに展示して父母の方を招いて鑑賞してもらおうと思う」。
地域の要望もあるが、自身も地域に芸術文化の風土ができるためには子供のころから創作の世界を知る必要があるとの思いが強い。「小さいうちに芸術の息をかけていれば、どんな分野でも構わないから一人でも文化に対する感性を持った人間が生まれるかもしれない。わたしは種まきをしようとしている」と熱く語る。
今年の秋には2人の作家の企画展を計画している。「1人は東京、もう1人は岩手県の作家。岩手の作家は必ず1人は入れたい」。
アートギャラリーは八幡平市清水2の1、入館料は無料。毎週月、火曜日は休館、開館時間は午前10時から午後5時。電話番号は0195−72−2922。
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