2006年 4月 6日 (木) 

       

■  〈In Region〉産直を地場産業に JAシンセラの佐々木廣さん(55) 

 
     
  サンフレッシュ都南の店頭に立つ佐々木さん  
 
サンフレッシュ都南の店頭に立つ佐々木さん
 
盛岡市下飯岡のJAシンセラ常務の佐々木廣さん(55)は、県内の産直では初の業界団体となった盛岡地方産直組織連絡協議会会長に就任した。今や県下100億円規模の産業に成長した直売所のまとめ役として、盛岡地方から連携を広げようとしている。

 「直売所はどこも地域の生産者が集まっているので事務局体制が整っていないところが多い。各地域の振興局のもとの組織を集めるか、それぞれの産直と直接結びつくか、今後の課題となる」と話し、県組織の立ち上げを目指している。盛岡地方産直組織連絡協議会には盛岡地方振興局管内の産直20団体が加盟した。

  一口に産直と言っても新旧大小スタイルはさまざま。盛岡の中心部はもちろん東京の都心部にまでできている。「会長になったら盛岡駅に空いているところがあるので入ったらどうかとか、デパ地下に出してはどうかとか、いろいろな声をいただくようになった。産直は主婦にとって楽しみがあるところだし、自分の知っている人が活動していれば面白いと思うのだろう」と、消費者心理にもきちんと目配りしている。

  流通業では大型店と商店街がせめぎあい、卸売業の低迷が言われて久しい。産直はそのすき間に成長してきたが、乱立して淘汰(とうた)の時代に入ったといわれる。「おととしは野菜が高い年で産直に強い追い風が吹いた。その教訓で昨年は苗を買う人が増えて野菜が取れて、かえって苦労する産直が多かった。野菜は値段が高くても安くても食べる量はそれほど変わらない」と業界の悩みを明かす。生産者が直接店頭に持ち込む現場では、市場原理の見極めが難しいことがある。

  「産直で元気なのは50代が多い。あと10年20年で60代、70代になる。今は自分で売っているので人件費がかからなくても、人を頼めば人件費がかさんで立ちゆかなくなる産直が出てくるだろう。食料不足時代が来る前にしっかりとした産業にしたい」と話し、生産者と消費者を結ぶ懸け橋になるよう張り切っている。

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