2006年 4月 13日 (木) 

       

■ 〈盛岡三十三観音〉第四番札所・祇陀寺の馬頭観音 文化の香りの中に

     
  祇陀寺の馬頭観音  
 
祇陀寺の馬頭観音
 

 第四番は青龍山祇陀(ぎだ)寺の馬頭観音(曹洞宗、大慈寺町3の16)。本堂脇の文殊(もんじゅ)堂に安置されている馬頭観音は、台座を含めて約76センチの唐金(青銅)の座像。観音の中で唯一、厳しい怒りを示す忿怒形(ふんぬぎょう)をしているのが特徴だが、同寺の観音の表情はらんと輝く瞳に彩られ、生き生きとした笑みを浮かべているようにさえ見える。

  同寺は1320年(元応2年)、石川県の金沢にある祇陀寺の開祖、大智和尚が陸奥を遊歴の際、紫波郡金剛宝珠峰に開基。1580年(天正8年)に現在地で復興し、青龍山祇陀寺と改号した。

  先代の25世・故吉田公雄住職は美術に造詣が深く、数々の作品を収集。画家の中澤茂氏とは特に交流も深く、2003年に先代が亡くなったときには中澤氏自ら、その肖像画の制作を買って出たという。本人から寄贈を受けた大作「ブッダ立像と諸仏」は境内に展示されている。

  現在の第26世吉田大信住職の妹、吉田光恵さんは盛岡在住の日本画家として活躍中。文殊堂内にその作品を展示。このほか、あいだみつを氏の書、棟方志功氏や百瀬寿さんの版画作品なども境内の壁面を飾っている。

  趣向を凝らした庭園でも有名な同寺。春から秋まで季節を追って、常に花が咲いているようにデザインされている。

  自身、フルートを演奏する大信住職は、檀家らの前で披露することも。「寺は昔、地域の文化会館だった。当寺の庭や美術作品、音楽などを通して、そういう役割を果たせれば。インターネットも使って、いろいろなことの取っ掛かりができるような仕組みを作っていきたいと思っている」と話していた。

【御詠歌】古(いにし)への祇陀の御園(みその)もかくやらむ法(のり)のおとづれきけぬくまなし



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