2006年 4月 23日 (日) 

       

■  JR山田線にLRT導入を 大学教授らメンバーに市民が取り組み開始

     
  活性化が検討されるJR山田線  
 
活性化が検討されるJR山田線
 
  JR山田線を盛岡の都市交通機関として活性化させようとする市民の取り組みが始まった。県や盛岡市職員、マスコミ、県立大学教授ら約40人が盛岡にLRTを走らせ隊(戸舘弘幸隊長)を結成。次世代型路面電車のLRT(ライトレールトランジット)の乗り入れ可能性について具体的な検討に着手した。盛岡駅を起点とする山田線のダイヤは現在、1日上下6本だけで沿線住民から活性化を望む声がある。走らせ隊は分野ごとのプロジェクトチームをつくって山田線利用の可能性を検証する。

 走らせ隊は19日夜、盛岡市の河南公民館で会合を開いて今後の活動方針などを決めた。隊長の戸舘さんは「盛岡〜上米内間に新駅を設置して軌道交通の実績を上げてみることはできないか。道路の一部を軌道交通にすることが中心市街地の混雑解消につながるという市民の認知を広げたい」と述べた。山田線の盛岡〜上盛岡〜山岸〜上米内の4駅間のレールを都市交通に活用する構想を示した。

  岩手大学生が行った調査によると、山田線はダイヤが少ないため乗客は片道利用で、帰路は車や徒歩の利用が多くなっている。通勤客が多いことが特徴で都市交通線としての潜在的な需要がある。

  例えば、盛岡〜上米内間を片道15分でピストン運行し、岩手大学前など途中駅を複数個所増設する形にすれば上下30分間隔の定時運行が可能でかなりの利用が見込めるのではないかというのがメンバーの思いだ。そうした場合、既存車両を当面活用するものでもいいという。

  沿線からはダイヤの増発を求める強い要望があるが、JR東日本の経営方針から目途が立たない状態にあるという。

  次世代型路面電車のLRTは全国的には既に地方都市に導入されている。その民間側の推進役になっている東京都のライトレール社社長の阿部等さんも会合に出席。地方鉄道の再生についてレクチャーした。

  LRTの一種であるデュアルモードビークル(DMV)の開発について「在来車両と比較して格安で高性能、線路、道路の両方を走行可能で移動ニーズのある個所に直接乗り入れられる」と、鉄路と道路を兼用できる車両のメリットを紹介する。

  他の交通機関との関係については「バス会社などに運転業務を委託して共存を図る」などの手法も示した。山田線に車両を導入した場合、北山や梨木町付近から道路に乗り入れて中央通方面に向かうことも可能という。

  出席者からは「盛岡の都市の形がどのようになるのかについて考えがないと、LRTについて一方的に言っても、市民が本当に山田線を使うのかどうか分からない」「車からの転換率は4割いけばいいのではないか」「山田線は盛岡の中心部に行くためには、う回感が強いのでは」などの意見も出された。

  今後、走らせ隊は▽盛岡におけるLRTの理念を考えるプロジェクト▽まちづくりとLRTを考えるシンポジウムプロジェクト▽山田線の活性化とDMVの導入を考えるプロジェクトの3つに分かれ、市民意識にアピールしながら具体的な検討に入っていく。

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