2006年 5月 2日 (火) 

       

■  〈In Region〉古楽器に魅せられて 遠藤幸恵さん(45) 

     
  リュートを演奏する遠藤幸恵さん  
 
リュートを演奏する遠藤幸恵さん
 
  盛岡市加賀野1丁目の遠藤幸恵さん(45)は盛岡で唯一の、古楽器リュートのプロ演奏家。日本リュート協会盛岡支部の支部長を務める。リュートは14世紀から18世紀にかけて、ヨーロッパで広く使われ、一時は「楽器の女王」とも呼ばれていた弦楽器。形はギターに似ているが、チェンバロなどの鍵盤楽器の発達により絶滅。20世紀初期に復活し、現在は古楽の愛好家たちの手で演奏会などが行われている。

 盛岡市出身。11歳のころから、クラシックギターを習い始め「プロの演奏家になりたい」と、高校卒業後は東京の音楽専門学校に入学。だが、都会の生活に疲れ、ホームシックに。2年制の学校を1年で中退して帰郷した。

  盛岡ではアルバイトをしながら教室に通い、演奏活動を行っていたが、結婚と育児でギターから離れた。約8年後に再開したとき「自分が思う音色と違う」と感じた。

  そのころ、幼いころから名前だけは知っていたというリュートに引かれた。東京に演奏会を聴きに行き「自分もやってみたい」と決意。

  6、7年前に中古の楽器を購入したが、周りに指導者がいなかったため、楽譜の読み方から一人で勉強。独学に行き詰まったころ、埼玉県大宮市に住む指導者に出会い、1カ月に1度、3年間通った。たくさんの仲間に出会ったことも励みになった。
  技術を磨きながら、並行して演奏活動も実施。最初のうちは東京の演奏会に参加するだけだったが「地元でもリュートを広めたい」と、市内や近郊でも活動を始めた。次第に演奏家たちとの輪が広がり、各所から声を掛けられるようになったという。

  リュートの魅力は「繊細で透明感がある音色」と遠藤さん。歌やリコーダー、ダンスなどの伴奏の役目を果たし、親密な空間を演出してきた楽器。音量はないが、1コースに2本組で張られた弦が、豊かな響きをつくり出している。

  「何かやりたいと思いながら迷っている人に、リュートに出合ってもらえたらいいな」と思う。一時絶滅したリュートは、曲集として楽譜が残っていてもCD化されていないものが多い。「リュートの好きな人が集まって、まだ知られていないすてきな曲を演奏しながら、交流できたら」と夢は膨らむ。

  遠藤さんのリュート教室の問い合わせは、電話番号019−653−0545まで。


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