2006年 5月 3日 (水) 

       

■  小田急沿線をスケッチ 重茂佳伸さんが兄妹展

     
  手作りの看板を背に兄妹展の準備を進める重茂佳伸さんと小倉よしえさん  
  手作りの看板を背に兄妹展の準備を進める重茂佳伸さんと小倉よしえさん  
   盛岡市長田町の元美術講師・重茂佳伸さん(66)、同市緑が丘4丁目の小倉よしえさん(63)の兄妹が、4月にオープンした「アイーナ」県民情報交流センターで5月3日から14日まで兄妹展を開く。5階にあるギャラリーで作品展が開かれるのは初めて。重茂さんと小倉さんは「縁あって、新しいギャラリーで兄妹展を開けることを幸せに思う。多くの方に見ていただければうれしい」と、開催を心待ちにしている。

 重茂さんは東京でのスケッチをまとめて2005年に出版した「小田急沿線スケッチ画集」から、スケッチ画70点を展示。世田谷区の小学校への通勤に使っていた小田急沿線の風景をかきとめている。

  「建て替えなどで今はない駅舎もあり、描いていてよかったと思う。古いものが消えて景観が変わっていくのは東京も盛岡も同じ」と言う。

  油彩は15点。小学校時代に絵を教わった深沢省三、紅子夫妻に敬意を込め、一時帰郷して描いた「野の花美術館 開館を記念して」(1996年作)も展示される。

  妹の小倉さんは、2人の子供の上京をきっかけに8年ほど前から始めた創作和紙人形約60点を出品。花嫁人形の「高島田」や若い女性の「桃割れ」など、まげの細部まで丹念に表現しており、「日本髪の美しさを見てほしい」と話す。

  重茂さんは岩手中・高校を経て、日大芸術学部美術学科を1962年に卒業。東京都内の中学校、高校で美術講師を務めた。退職後、嘱託での小学校勤務を経て2003年に帰郷した。

  桜城小学校時代、親の勧めで深沢夫妻が指導する絵画教室に通い、絵を描く楽しさを知った。「先生方はいつも優しかった。ご夫妻のどちらからかは定かではないが、静物などを描くときに『後ろの部分が飛び出ないように(全体のバランスをとって)』と指導を受けたのを覚えている」と話す。

  画家の橋本八百二のアトリエを訪ねたこともあり、「あのころの芸術家は指導するだけではなく、子供のわたしたちをとてもかわいがってくれた。そういう時代だったのでしょうか」と懐かしむ。

  岩手で本格的に沿線スケッチをしたことはないが、東北本線で帰省の際、二戸市まで乗り越してしまったことがあるという。「北福岡ー、北福岡ーと聞いて、九州まで来てしまったのかと思った」と笑うが、下車して目にしたミズバショウの美しさに心奪われたという。

  「そういったところが東北の魅力。盛岡にも描いておきたい風景がたくさんある」と意欲を見せていた。

  重茂佳伸・小倉よしえ兄妹展「彩(いろどり)」は入場無料。午前9時半から午後6時半まで、最終日同2時まで。会場は盛岡駅から駅西口に向かって徒歩4分。

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