■ 〈In Region〉豊かな岩手にほれた 雫石移住の鈴木さん夫妻
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仲むつまじい鈴木勝さん、紀美子さん夫妻(花工房らら倶楽部内の「サロン アン・ドゥー・トロワ」で)。手前にある丸いすも紀美子さんのトールペイントが施されている |
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雫石町の鈴木勝さん(39)、紀美子さん(35)夫妻は生まれ育った大阪から移住して1年半が過ぎた。同町の花工房らら倶楽部内に4月、勝さんは建築や生活に木の温もりなど自然観を提案する会社「流工房」、紀美子さんはトールペイントのアトリエ兼工房・フルオーダーの店「サロン アン・ドゥー・トロア」を相次いで開設した。3人の子供たちと「雫石を拠点に、これからの設計を立てていきたい」と話す。
建築家の勝さんは全国で数人の「ウッド・コーディネーター」として国内外で活躍。8年前、大阪の百貨店で開かれた物産展で久慈市の家具製造・木売内工房と意気投合。木材流通関係者らとの「友人の数珠つなぎ」で本県で輪を広げた。
「木を探して日本中を歩いてきた中で、雫石というより岩手の地域文化と環境が一番豊かで、そこにほれた」。ニュージーランドで暮らした経験のある紀美子さんは「雫石は原風景が近い」と二つ返事で移住に賛成。
04年11月、同町で鈴木家の生活がスタートした。紀美子さんは次男を妊娠中だった。
紀美子さんは先月24日、ログキャビンのサロンをらら倶楽部のレストラン隣にオープンさせた。見本として作品を数点展示・販売し、お客の注文を受ける。連休中には早速オーダーが入っている。
トールペイントは長女(現在小学4年)が2歳の誕生日のとき「手作りのものを贈りたい」と始めた。大好きな花を描いている。父親の影響で子供時代からものづくりが好きだった。大阪時代はクラフト店への出展やお客の注文が殺到した。
キャンバスは白木以外に布や衣料、傘、靴、家具、表札、のれんなどさまざま。雑貨店や喫茶店にデザインのアルバムを置かせてもらい、オーダーメードで制作した。「ヴィトン」のバッグに描くのを依頼されたことも。
6月から盛岡市月が丘のシティー青山で教室を開催予定。勝さんの建築にも制作で参加。仕事や趣味ではなく「楽しくのびのびと」がテーマだ。
また国際特許「3分で簡単に着られる着物」サロンとして日本文化の継承と外国人への紹介にも積極的だ。
勝さんの「流工房」は12年前の独立時、大阪で立ち上げられた。移住後の休眠状態から先月復活させた。
専門学校を卒業し、大工から建築士へと進んだ。ゼネコンや設計会社の勤務経験もある。雫石では小岩井農場産木材を普及をする木造住宅の提案などに取り組んできた。「川上から川下のシステムに所属していたので木材の流れを追跡できるポジションにあった」。
子供時代、「木と全く縁がなかった」が「人生で一番大事な買い物は家だと思い、大工になろうと思った。親から『あんたやっぱりこの仕事を選んだか』と言われた。本質的に木が好きだった」。森林ボランティアをしていたのが紀美子さんとのなれそめでもある。
フランスの野外舞台でアートとのコラボレーションも経験した。「建築家として提案や制作、創作活動、デザインも行う。長い人生で家を建てるための数年間だけでなく付き合っていく。生活を取り巻くすべての中に木の温もりを」と語る。
移住前は人気テレビ番組「大改造!劇的!ビフォーアフター」で「流れの調律師」として出演経験もある。今月27、28日に盛岡市アイスアリーナで開催する住宅リフォームフェア06in盛岡で28日にリフォームの講師を務め、一般来場者の相談にも応じる。
鈴木家の今後について、紀美子さんは欧州への移住を希望。勝さんも思いは同じ。「今はまだ過酷なことが多い。活動の場を広げる力を雫石で付けたい」と話す。
問い合わせは電話691−2340へ。
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