2006年 5月9日 (火) 

       

■  鉄の馬にまたがった侍たち 紫波町の石田さんがペーパーバイク展 

     
  新作「KAWASAKI・GPz1100」  
 
新作「KAWASAKI・GPz1100」
 
  紫波町の切り絵工房「紙の單車屋」を主宰する石田義信さん(45)のペーパーバイク展「昭和…鐵馬に跨(またが)った侍達へ」が14日まで、盛岡市本宮4丁目のカフェ・クリンゲン・バウムで開かれている。オートバイをモチーフにした切り絵を中心に約25点が展示されている。

  石田さんが切り絵を始めたのは6年前。はさみの使い方を覚えた1歳半の娘が、曲線を上手に切り抜くのを見て悔しくなり、自分も切り絵を開始。大好きなオートバイをモチーフに、制作を始めた。

  素材は、市販されているグラデーションの付いた折り紙と、金属のカッティングシートのみ。細部にまでこだわった作品のパーツは、1点につき300から400にも及ぶ。

  制作は「急所から始める」という。「そこができれば作品の8割が終わったようなもの」という急所は、細かい部品がたくさん集まっているエンジンではなく、タンクの部分だ。

  「光と影が命」というように、タンクの上に落ちる自然光は角度や強さにより、微妙な色彩と陰影をつくり出す。平面から立体を立ち上げる難しさを常に感じながら、全力で紙に向かっている。

  モチーフのオートバイのほとんどは、現在は製造されていないもの。今展の新作「KAWASAKI・GPz1100」もその一つ。自身の持ち物をモチーフにした思い入れの強い作品だ。

  部品を改造し、通好みに仕上げているところも特徴の一つ。マフラーの角度やコードの引き方にまでこだわった作品は、マニア垂涎(すいぜん)の的。インターネットなどで受け付けている注文は、2カ月先まで埋まっている。

  座右の銘は「継続」。「かなうものは夢とは言わない。夢を現実という言葉に変換して、かなえるためにしなければいけないことを継続する。とにかく実現するという気持ちでいないとね」という。

  「死ぬまで持っているものが夢。自分にとっては、紙の単車で死ぬこと」と石田さん。「戒名には紙と単の文字を入れてくれ」。今から妻には、そう話している。

  石田さんは現在、雫石町のけんじワールドで切り絵教室の講師を担当している。毎週月曜日の午後1時から3時まで。受講料は300円。

  午前11時から午後9時(ラストオーダーは同8時)まで。月曜定休。同市本宮4丁目20の6、電話番号は019−656−5606。
 
 

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