2006年 6月1日 (木) 

       

■  〈Brand Story's Eye〉6 大平恭子 お客様をひきつける商品

 先日、友人から「おすそ分け」ということで、大阪・梅田の阪神百貨店で行列ができているスイーツをいただいた。何かと思ったらバームクーヘンである。
 
  わたしの中でバームクーヘンは『結婚式の引き出物でいただく、日持ちはするけど生地はちょっと硬めのドイツの焼き菓子』という位置付けなのだが、これはその既成概念を取っ払ってしまうくらい衝撃的なおいしさだった。

  なぜかというと今まで食べたバームクーヘンの中で、体験したことがないくらい『ふわふわ&しっとり』の食感なのである。

  包装紙に「クラブハリエ」というロゴとHPのアドレスが書いてあったのでさっそくアクセスしてみた。このお店は大阪のほか、東京・横浜の有名百貨店に出店しており、“工房が売り場”のショップ・イン・ファクトリーの展開をしている。

  いわば実演販売の形態であるが、“工房が売り場”というなら、そこでのバームクーヘンが出来上がるまでの工程やパテシィエの動き、焼きたての甘い香りなどお客様が見るもの・感じるものすべてが「売り物」ということであり、スイーツそのものの味もさることながら、それらの要素ひとつひとつが「おいしさ」のイメージをより具体化し、「並んででも買って食べたくなるバームクーヘン」としての商品ストーリーをつくりあげているのであろう。

  食品の分野での商品企画・開発に携わる中でマーケティング的な課題は共通しており「売れないからもっと売れるようにしたい」ということだ。

  安全・安心な地域の原材料を使い、丁寧に試作を重ねれば標準的なおいしさを持つものは出来上がるが、これを買うお客様の心の動きとすると「おいしい」という評価の前に「おいしそう」「良さそう」という期待が先であり、商品企画・開発においては味作りと同時に、この「おいしそう」「良さそう」につながる魅力づくりや対象となるお客様の選定とコミュニケーション方法を戦略的かつ統合的に構築していくことが望まれる。

  マーケティング・コンサルタント/ブランドストーリー代表
  ブログ;Brand Storyのストーリー http://www.brandstory.jp








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