公正取引委員会から独占禁止法違反で排除勧告を受けた県内建設業者91社に対する第4回審判(岩手談合事件)は2日、東京都千代田区霞ケ関の公取審判廷で開かれた。公取審査官側は対象の指摘工事133件のうち10件について「受注調整の対象だったが、事実関係が不明」とし、123件についてだけ書面で事実関係を明かした。10件が事実上の取り下げになっても審判の対象外になる業者はない。
同日は原啓一郎審判長の進行で、5月26日までに公取審査官側、被審人側から出された証明などに関する書面の質疑が行われた。
公取側から甲田健上席専門審査官ら審査局担当者が出席。業者側は85社の代理人を務める岩下圭一弁護士、岩下氏とは別の代理人を立てた3社の弁護士、代理人を立てなかった業者2社(1社欠席)が出席した。
審査官側は、工事133件のうち91社の中で受注した58件と、91社以外で公取が指摘した協力業者受注の5件(91社以外は全体で15件)に加え、被審人側代理人が求めた残る70件のうち60件について今回新たに書面で詳細を明らかにした。
岩下弁護士は反論の書面提出に必要な期間を原審判長から問われ、「今回の公取側の書面は力作で、個別の事情聴取にも触れられており時間が欲しい」と要請。ほかの代理人、業者もそれに合わせた。
岩下弁護士は審判後、報道陣に「公取への反論のためにわたしも場合によっては盛岡へうかがい、今回の書面で登場した一人ひとりと会わなくてはいけないかもしれない」と述べた。
一部で公取側の勧告に応諾する(同意審決)業者の名前が取りざたされていることについて「同意審決を受ければ県の指名停止12カ月がある。業者がそういう判断をされるか、わたしは聞いていない」と答えた。
今後の審判については「これから参考人審尋などがあり、もう少し時間はかかる」と具体的な見通しには言及しなかった。
91社は前回までに公取側の指摘を否認しており、審判の長期化も予想される。勧告を受けた中から数社が倒産するなどしており、工事の受注実績の有無、企業体力や受注工事における官民の比重などによって温度差が出ているとの指摘もある。
次回審判は9月15日に行われる。
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