2006年 6月7日 (水) 

       

■  篠木さんが米国ミシシッピ州で環境視察

     
  「ザ・ニュースコマーシャル」「ザ・ワイノナタイムス」などミシシッピの地元紙に取り上げられた記事を見る篠木さん  
 
「ザ・ニュースコマーシャル」「ザ・ワイノナタイムス」などミシシッピの地元紙に取り上げられた記事を見る篠木さん
 
  盛岡市津志田の大東環境科学(小山亥一郎社長)の技術開発室長付環境計量士の篠木勝利さん(32)は、4月1日から5月3日まで国際ロータリー第2520地区(桑原茂ガバナー)のGSE(グループ・スタディ・エクスチェンジ・プログラム)で米国ミシシッピ州を訪問。防衛庁出身で盛岡に戻り、同社で環境についての専門知識を生かしている。ミシシッピでは米国の環境問題を視察し、昨年のハリケーン被害について見聞した。公害より防災対策への関心が強いこと、伝統的な南部と北部の格差などを実感してきた。

 −ミシシッピはどのようなところか。
  篠木 産業的には農業、林業、漁業など工業的でないものが中心だった。森林面積が広大で資源が豊富で製材業が発達し、大きなプラントが数多く見られた。機械を利用した自動化システムを導入しているところはあるが、作業員の手にゆだねられている部分が多い。抱いていたアメリカの先進国のイメージからかなりかけ離れていた。広大な畑があって綿花やトウモロコシや大豆が、個人の敷地なのに地平線が見えるような広大な畑でやっていた。公共交通機関が少なく、車なしでは生活できない。必ず一家に2、3台はある状況。車は日本で言えばRVタイプの非常に大きなものを男女問わず運転している。
  −環境問題への取り組みは。
  篠木 わたしが環境計量証明事業の業種についているので環境に関して見たが、産業自体は農林業中心で公害はあまり見られず、環境についての企業の取り組みはあまり熱心でない。大規模な住宅地や工業地域で公害問題というのは必ず聞かれるが、向こうの意識は薄かった。国際規格の環境ISOを取得している企業は聞いた範囲ではなかった。

  ミシシッピはむしろ昨年ハリケーンの被害があったところで、トルネードなど自然災害に関心があった。ハリケーンの影響や被害が残っていた。ミシシッピ川の南の海に面したところが大打撃を受け、いまだなお復旧が進んでおらず、道沿いに崩れた家がごみになって散乱していたり、ぼろぼろになった車が横倒しになっている状況でとにかく何もない。病院やホテルなどがあったはずが何もなく、まだ復旧が進んでいない。

  住民に聞く機会があったが、政治的な問題が大きいので迅速な対応ができていないと不満を持っていた。十分な食料など援助がこないと。背景にはミシシッピは黒人の比率が高く、南北戦争以前は綿花の栽培に黒人奴隷を使っていた歴史的背景をまだ引きずっていて、政治的な配慮がうまくできていないという気がした。アメリカは自由の国というイメージがあったが、まだ人種問題については完全に解決されていないと実感した。

  −ハリケーン被害についてはブッシュ政権の対策を批判する声があったのか。
  篠木 黒人層からは簡易住宅がなかなか回ってこないとか、壊れた家を自分で修繕して寝床を作らねばならないという話を聞いた。南部地域はアメリカの中で貧しい州に入る。例えばニューヨークがそういう被害にあった場合、修復して金を使って得られる物がある。産業経済の中心なので国全体としてのメリットが大きい。ミシシッピはお金を付けても産業的に見て打撃を受けるのはアメリカ自身という思惑が少しあるのかという気がした。

  −アメリカの地域格差も大きかったか。
  篠木 南部は南北戦争の時に北と対立した経緯があるし、いまだ南軍の旗を掲げているところがあるなど、南部での統合意識がある。同じ国だが南北では考え方や歴史的プライドにギャップがあることを感じた。ただ向こうも「南部の国」で、こちらと同じように親切で温かい人が多かった。





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