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盛岡セイコーの機械式時計の組み立て |
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雫石町の盛岡セイコー工業(西郷達治社長)は「いわて機械時計士技能評価制度」を創設して6月から受験の募集を始めた。国の時計修理技能士検定はクオーツが中心。ねじ巻きや自動巻きの機械式時計の検定はなかった。スイスと並ぶ精度を誇る日本の機械式時計の伝統を守る。全国の技能士を対象に9月に試験を行い、マイスター、1、2級の3ランクで検定する。自分で部品を修理したうえで組み立てる最高試験に合格するとIW(イワテ・ウオッチ)マイスターの称号が与えられる。
盛岡セイコー工業はセイコーインスツルの子会社で機械式腕時計の部品製造から完成品の組み立てまで一貫して行える国内唯一の雫石高級時計工房を持つ。現在は12人の組み立て職人が機械式の高級時計を生産し、国内の精密機械生産の主要拠点となっている。
盛岡セイコーMAS推進室の阿部正志部長は「国家検定がクオーツだけになっているので、機械式時計について制度をつくって技能評価したい。わが社で高級機械式時計を作っていて、機械式時計の技能者の技を次の世代に伝承することが急務だと感じていた」と評価制度の制定の理由を話す。
1980年代から水晶発振式のクオーツ式と液晶のデジタル時計が急速に普及して機械式時計は少数生産になり、職人の技をどう引き継ぐか業界の危機感が背景となった。国内ではセイコーとオリエントだけが機械式時計を生産しており、高級ブランドの市場でスイスの時計と競い合うため、日本の技術の「巻き返し」が求められているという。
阿部部長は「機械式は部品1個1個、本当に丁寧に作り込んでいるのでそこに価値を見いだしてもらえるし、使い込むほどに愛着がわいてくる。盛岡セイコーが主催して工場として技能の継承を図らなければならない」と話し、業界全体のスキルアップに検定が役立つよう狙っている。
いわて機械時計士技能評価制度はIWマイスター(部品修復による修理ができ、より高い復元、調整能力を持つ)、1級(修理用部品を用いた修理ができ、復元・調整能力を持つ)、2級(分解組み立てができ、構造、機能の概略説明ができる)の3ランク。9月に盛岡セイコーを会場に実技と学科の試験を行う。練習用に時計のムーブメント部分を貸し出す。
阿部部長は「参加者は工場で実際に修理をしている人が多いと思うが、時計を製造する人も組み立てだけでなく技術の向上を図ってほしい」と話し、業界全体から幅広い参加を期待している。問い合わせは同社(電話019−692−2694)まで。
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