2006年 7月1日 (土) 

       

■  〈Brand Story's Eye〉9 大平恭子 地域商品のブランド化に必要なこと    

 私の好きな料理研究家に有元葉子さんという人がいる。健康と自然にこだわり、カラダに優しく、素材のうまみを生かしたイタリアンテイストのシンプルな味つけがとても魅力的だ。
  先日出張のため上京した折、その有元葉子氏がプロデュースしたお店に立ち寄った。恵比寿三越の地下1階に今年3月にオープンした『Niblick’s

Olive Bar』である。       

  素焼きの土を使ったテラコッタ床を敷き詰めるなどイタリアの「バール」をイメージした店づくりが特徴で、店内にはイタリアの旅情豊かな写真などが飾られてテラス席もある。

  このような空間の中でいただく国産の旬の有機野菜の蒸し物や玄米ご飯は、見た目にもヘルシーでとてもおいしい。料理そのものの味はもちろんであるが、都会でカラダに優しいものをわざわざ選んで食べる‘気分’やその場の‘雰囲気’がおいしさをそこでしか味わえない‘固有なもの’にしており、盛岡で同じものを食べても、きっとこういう感覚とは違うだろうな、と思うのである。

  すなわち都会では「シンプルでカラダに優しい食事を選ぶということ、好むということ」はおなかを満たすばかりでなく、自分の価値観やココロを満たすことであり、ファッションのひとつなのだと実感するのである。

  さて先日、盛岡市内のデパートでLOHASをテーマにしたフェアが開催されていた。地階1階の食品売り場にも「自然・健康」をキーワードにした天然酵母パンや発芽玄米粥(かゆ)、りんごジャムなどが並んでおり、食べ切りサイズであることが気に入り数点購入した。

  これはまったくの自家用であり、地元で暮らす自分にとっては‘他の商品の代替品’というくくりなのだが、地元外の人にとっては新鮮なものとして映るはずだ。

  そして、そこで肝心なのは商品を‘食べるもの’として売るにとどまらず、それが存在するにふさわしい‘食の場面’を創造しながら固有のものとして仕立てあげていくプロセスであり、対象顧客との具体的なコミュニケーションの積み重ねがキーとなると思うのである。

  マーケティング・コンサルタント/ブランドストーリー代表
  ブログ;Brand Storyのストーリー http://www.brandstory.jp


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