2006年 7月3日 (月) 

       

■  予兆に満ちる空間 北郷悟さんが個展 

     
  「予感」(テラコッタ)  
 
「予感」(テラコッタ)
 

 東京芸術大助教授の北郷悟さんの個展「テラコッタと銅版画」が12日まで、盛岡市内丸のMORIOKA第一画廊で開かれている。テラコッタの小品26点、銅版画9点が展示されている。

  テラコッタは粘土でつくられた素焼きの塑像。焼き上がりの色彩は明るい茶色だが、北郷さんの作品ではその上に彩色を施したものが多い。「予感」(テラコッタ)は小品を集めた今展の中で、最も大きな作品。ふわりとしたスカート姿の女性を思わせる全体像は、白を基調に彩色。やや前傾姿勢の全身と、空を見据えるような頭部。背中の羽根が導こうとする空間が、作品の中に内包されている。

  「person」(同)は同じ方向に向かう4人の人物を溶け合うようにつくり上げた作品。風を避けるように黙々と歩く人々。一塊に見えても、一人ひとりはそれぞれ、体格も性格も違う。存在と孤独について考えさせられる作品だ。

  銅版画は、エディターの綿貫不二夫さんとの出会いから2001年に生まれた作品。ソフトグランドやディープエッチングなど多彩な技法を採用。最小限の線でイメージをつかまえようとしているような作品群は、立体作品を鑑賞するよすがとしても興味深い。

  1953年いわき市生まれ。77年東京造形大彫刻科卒業。79年東京芸術大大学院美術研究科彫刻専攻修了。84年新制作協会会員。87年東京芸術大非常勤講師。91年(〜97年)新潟大教育学部助教授。97年から東京芸術大美術学部助教授。

  午前10時から午後6時半まで。日曜は休廊。


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