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石川勲さん(中央下)の指導で練習するクラリー・リドリーさん(馬上)、右は加藤真由美さん、左は岩間敬さん |
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八幡平市西根地区の岩手山ろくにあるクラリー牧場(牧場主・クラリー・ギドリーさん)で流鏑馬(やぶさめ)の練習が始まった。馬術と言えば障害飛越や競馬が主だが、武士道精神を信奉するクラリーさん(54)は流鏑馬により乗馬人口のすそ野拡大を思い立った。流鏑馬のチームを結成しようという。クラリーさんと同牧場の利用者ら4人で練習を開始。ほかに盛岡市内で英語を教えているカナダ人の女性ら数人が参加を希望している。国際的なチームに発展するかもしれない。
クラリーさんはオーストラリアのウエストワイヤロン出身。実家は大規模な牧場で面積は200平方キロもあるという。地理と歴史の先生で日本の歴史などを学校で教えていたが1991年ころから馬の調教師としてオーストラリアと日本を行き来するようになった。98年10月に八幡平市平笠2の6の299に牧場を開設している。
武士道を信奉する理由について「武士道は自分の信念に近いものがあり武士道とは自分の精神を強くするものだと考えている」とクラリーさん。
「わたしの馬術はジャンプが専門、乗馬というと競馬やジャンプだがもう少し違う楽しみ方はないかと考えていた。オーストラリアにはテントペギング、暗闇で馬上からテントのペグを引き抜き走り抜ける競技や、あるいは鞭(むち)を使って走りながらコインを落としていく競技があるが、それを日本に持ってこなくても流鏑馬がある」と話す。
指導に当たるのは5年前からクラリーさんの牧場で乗馬を楽しんでいる滝沢村穴口の元高校教諭の石川勲さん(63)。水曜日以外は県立武道館の弓道場で弓道を指導している。石川さんが手製の的を牧場に持ち込み、流鏑馬の練習を始めたのを見てクラリーさんが流鏑馬のチームを作ろうと思い立ったという。
初練習でクラリーさんは弓矢を携え乗馬。さっそうと走る馬の上で初めて矢を射た。1本目は的を大きく外れ、2本目は的に当たったが弾き返された。3本目は見事に命中した。
「命中したときは何とも言えない気分だった。矢を射って次の矢をつがえるのが一番難しい」と話すクラリーさん。練習開始に備えて個人特訓し、軽トラックの荷台に乗せた木馬にまたがり、妻のリドリー・高荷陽子さんの運転で馬場を回って矢を射るタイミングをマスターしたという。
石川さんは「流鏑馬は馬と一体になれるかが基本。クラリーさんは馬については言うことがありません。練習を積めば神社の流鏑馬にも十分出られるようになるでしょう」と太鼓判を押す。
先祖が盛岡藩士、桜の馬場で藩の御供馬乗役を代々務めていたと話す石川さんは、流鏑馬を趣味としている理由を「先祖の武士の血が騒ぐのでしょう」と話す。武士道を信奉するクラリーさんと通じるものがあるようだ。
初練習にはクラリーさん、石川さんのほか盛岡市内で学習塾講師をしている加藤真由美さん、遠野市に住む農林業の岩間敬さんが参加した。
加藤さんは乗馬歴は15年のベテランだが、弓矢は生まれて初めて手にしたという。石川さんが基本から手ほどきをした。加藤さんは「弓はすごく難しい。何とか馬上から矢を的に当てられるようにしたい」と話していた。
9月に予定している同牧場の乗馬大会ではアトラクションとして披露する予定という。
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