2006年 7月6日 (木) 

       

■  「日揮」が盛岡市に配管設計拠点 まず技術者養成機関開設へ  

     
  会見する谷藤市長(左)と金原JPS社長  
 
会見する谷藤市長(左)と金原JPS社長
 

 世界市場で石油化学工場の配管プラント設計監理などを手掛ける開発エンジニアリング会社・日揮プロジェクトサービス(JPS、本社・横浜市、金原正夫社長、資本金2億円、従業員約700人)は5日、09年4月に盛岡市内に新会社を設立すると発表した。先行して07年4月に同市内で設計技術者養成機関を国内に初開設する。盛岡近在の高校新卒者らを契約社員待遇で受講させる。修学後は正社員として雇用し、最終的に160人規模にする考え。

 同日、盛岡市役所で谷藤裕明市長と金原社長らJPS関係者が会見した。

  養成機関の開設場所は同市加賀野の盛岡地域職業訓練センター。07〜10年度で新規高卒者から26〜27歳程度を対象に、毎年15人、計60人を受け入れる。修学期間は2年間。講師はJPS社員ら。国際舞台で活躍するため英語の講座、TOEIC取得を奨励する。

  同社エンジニアリング事業部配管部の一部門と位置付け、受講者は1年単位の契約社員として基本給月額8万円のほか通勤手当が支給される。各種保険加入の待遇もある。

  1期生の修了する09年4月、同市内に協力会社と出資して受け皿となる合資会社を設立。品質、コスト面で海外の設計拠点に負けない国内配管設計拠点として同社が国内で初めて設置する。配管設計技術者の養成を図る狙いもある。海外の建設現場に仕事で派遣される可能性もある。

  金原社長は設置場所は白紙の状態とした上で「3次元CAD(コンピューターを利用した設計・製図)のデータを国内外でやりとりするので、光ケーブルなどITのインテリジェントビルを兼ねたものにしたい」と述べた。

  同社は国内の技術者養成拠点として昨年11月、「まじめ」で「粘り強い」人間性の盛岡が適地と判断。1月、市役所に提案した。

  小林勝彦同社常務は日本人のベテラン技術者がここ数年で引退時期を迎えている点に触れ、「技術者は長い時間を掛けて一人前になる。首都圏では高校新卒者の求職がない。東北は地元への就職希望が強いと聞くし、まじめで辛抱強いキャラクターは仕事上必要。首都圏から2時間ちょっとの地理的条件も魅力」と話した。

  養成機関は開設3年をめどに10年度以降の展開を決定。技術者確保の観点から、開設20年後には修了生が160人規模になると見込む。同時に同社の設計拠点には設計保守会社など協力会社が張り付き、新会社周辺には企業集積や雇用の拡大も期待されるという。

  谷藤市長は「若者を取り巻く雇用情勢は新規採用の抑制、フリーター増加などが現状。地元の若者が地元で働くことができる安定した雇用の場として定住化促進にも寄与する。ともにつくる元気なまち盛岡の実現に大いに期待する。高度技術産業集積地域として都市機能の集積、促進のうえで喜ばしく、できる限り市としても協力したい」とあいさつした。

  JPSは総合エンジニアリング業の日揮(本社・横浜市、森本省治社長、資本金235億円、従業員1868人)の100%出資グループ会社として00年に設立された。



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