2006年 7月11日 (火) 

       

■  〈Brand Story's Eye〉10 大平恭子 イタリアンな野菜、進化する産直 

 私の好きな野菜に“ズッキーニ”がある。そう、見た目にはキュウリに似ているが、分類はウリ科カボチャ属とカボチャの仲間。何となくナスにも似た切れ味・食感でオリーブオイルとの相性も良く、『炒(いた)めて良し、煮込み料理に良し』と、わが家の夏メニューには欠かすことのできない食材のひとつである。

  このズッキーニ、イタリア料理でよく使われているせいか、以前は“ファッショナブルな、珍しい野菜”として青果売り場の片隅に陳列されているイメージがあったが、最近では地元の農家の方々がつくる“地物の旬野菜”として商店街の八百屋さんや産直コーナーにお目見えすることが多くなった。

  たまに収穫のタイミングを間違えちゃったでしょう!というような1メートル超のものが売られているのはご愛嬌(あいきょう)にしても、食や料理レシピに関する消費者の嗜好(しこう)の多様化を背景に、食卓をより楽しく、おいしくするさまざまな種類の野菜が地元で生産され、鮮度よく提供されるということは、地元で暮らす生活者のひとりとしてとてもうれしいことである。

  こういう視点で自分の生活圏内のお店を見たときに、とても気になり、よく立ち寄る産直売り場がある。ここでは、ホウレンソウやシイタケなどごく一般的な野菜はもちろんのこと、1回で使い切るのにちょうどいいミニ水菜やミニ青梗菜(ちんげんさい)、身近なお料理を本格的な味に仕立てるバジルやチャイブといった香草など、“ちょっと気が利いているかも”と思うものが収穫にあわせ登場している。

  確か昨年夏はこの売り場でおなじみの緑色のもののほかに、黄色いもの、かぼちゃ型のものといろんな種類のズッキーニが説明POPとともに登場しており、生産者の方のモノづくりに対する挑戦意欲や遊び心に感動した覚えがある。

  このことを一歩踏み込んで考えると、産直売り場・店舗は生産現場と連動し、売り場限定生産物の開発や反応調査・購買動向把握などテストマーケティングをする場としての可能性を秘めている。いずれにせよ事実・実態に基づいた仮説と科学的検証が重要視される。

  マーケティング・コンサルタント/ブランドストーリー代表
  ブログ;Brand Storyのストーリー http://www.brandstory.jp



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