県競馬組合(管理者・増田知事)は31日、盛岡市内で開かれた県競馬組合議会で、06〜07年度を期間とする県競馬組合改革見直し計画案を議員に示した。改訂実行計画に盛り込んだ発売目標を、今年度第1四半期の売り上げ状況を踏まえ、今年度は計画より36億2200万円少ない290億6800万円、07年度は計画より70億8200万円少ない292億2900万円と下方修正した。赤字が見込まれる損益について、今年度は資産売却により損失を補わなければならないが、07年度はさらにコスト削減などさまざまな方策を検討し収支均衡の実現を図る考え。
下方修正された目標額は、成り行き額よりも、両年度とも数億円上げて設定された。経常損益は06年度17億9700万円の赤字で現計画より10億円程度赤字額が膨らむ。当期純利益は2億2300万円の黒字となる見込み。07年度は経常損益、当期純損益とも2億5600万円の赤字と見込んでいるが、今後、さらに方策を検討し経常損益の収支均衡を実現するよう努めるとしている。
今年度第1四半期の発売額は前年度比97%、計画比90%。特に自場発売が前年度比89%と予想を超えて低下し、計画の達成が困難な状況にある。
第1四半期の実績を踏まえた成り行き発売は今年度、288億2800万円、売り上げ合計は304億8700万円となり、経常損益は19億9千万円の赤字、当期純利益も8億5千万円の赤字となる計算。07年度も成り行きは同額、経常損益も同額となり、当期純利益で19億9千万円の赤字になる。
計画の見直しに当たって組合では、岩手競馬商圏内での購買力の急激な回復は期待しがたいとの前提に立ち、290億円台の発売額で持続可能な経営体質への転換が不可欠との考えで進めた。今年度末までにコスト削減を軸とした経営体質の改善を確実なものとし、広域委託販売などの拡充などで商圏拡大に努め事業経営基盤の強化を図る。
コスト削減については今年度として、既に取り組んでいる方策で3億2800万円削減するほか、新たに1億400万円を削減する方針。しかし、コスト削減の効果が現れるのは07年度。同年度は13億8千万円のコスト削減を図る方針だ。
見直しでは盛岡、水沢の2場体制についても検討し、現状の体制を維持し競馬を開催する結論を出している。
増田知事が過去に、05〜06年度の状況で存廃の判断をしていくとしながら、06〜07年度の見直し計画を提示したことに対し、議員からは存廃の判断時期への質問が出た。
増田知事は「1回、1回、その時点で判断しろという県民の声だったと理解している。まだわれわれが改善すべきことは多々あり、リストラは十分ではない。存続に向けて手だてがある限り具体化して続ける努力が必要だ」などと、今後も存廃の判断をした上で議会などに示す考えを説明。「競馬には多くの事業者が参加している。07年度まで示して、皆さんの存続への期待に応えたい」と述べた。
盛岡市内のパルソビルの信託計画の解約を求められている問題について、柴田哲副管理者は、受託者の三菱UFJ信託とは協議中としながら「受託者は信託契約の継続を受け入れられないとしており困難」と説明。
組合管理となった場合、賃金支払いが不要となるが、契約解約に伴う精算金を支払うため、調達資金の弁済が必要となることが大きな課題。資金調達は3つの方法があり、起債による自己調達などは引受先の確保が大きな問題、短期資金は07年3月末の弁済期限における原資調達ができるかどうか、組合の構成団体からの融資は議会や県民、市民の理解が得られるかどうかが課題で、極めて難しいとの認識を示した。
【増田知事の話】
いただいた意見を組合運営に積極的に生かしたい。切り込むべき事項はまだある。情報公開が不足しているとの指摘もあり、こういった場を生かして情報提供に努めたい。今、競馬を止めれば見えていない負債も顕在化してくる。現段階ではこれ以上、負債を大きくしない程度に続けていくのが賢明な選択ではないか。
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