■ 〈EU見たまま〉ドイツ編17 小野吉郎 分割と統合繰り返す
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3つの大都市と13の州からなる連邦国家。中心となるドイツの地方都市が幾つもある。中世期のドイツには「神聖ローマ帝国」が900年も続いた。
実体のない神聖ローマ帝国
ローマ法王と結ばれたドイツ皇帝を選挙で選んだ。選挙資格の諸侯を「選挙公」とよび、時代とともに構成メンバーが変わったが、7人の選帝侯といわれたように、初期のころはべーメン王(ボエミア王のこと)、ファルツ伯(英仏語ではパラティナ)、ザクセン公、ブランデンブルク伯(後のプロイセン、現在はブランデンブルク州として戦後州名に復活)、それにマインツ、ケルンとトリーアの大司教で構成されていた。はじめザクセンが有力だったが、後にはスイスの小領主だったハプスブルク公がべーメンを合併してオーストリアとなり、ナポレオンに敗れるまで三百年間「神聖ローマ皇帝」の位を独占し続け、選挙とは名ばかりになった。この肩書きすらも有名無実になっていた。
四百の小国に分割され、「ドイツ」はただの地名
17世紀の前半の三十年戦争は本来宗教戦争だったが、いつの間にか目的のない殺しあいで、ドイツの人口は一部の地方で半分に減った。ヴェストファリア条約で四百の小国に分割され、オランダとスイスの完全独立を認めた。それにハプスブール王朝はドイツとスペインに分離された。前者は東欧でトルコ領に進出し、後者はメキシコや中南米、フィリピン等を領有していた。
ナポレオンによる統合
−プロシア王国 首都ベルリン
−ザクセン王国 首都ドレスデン
−ヴェルテンベルク王国 首都シュツットガルト
−バイエルン王国 首都ミュンヘン
の4王国と40の公国に再編成。さらに60年後にプロシア中心にドイツは統合された。
ドイツの企業城下町
かつて封建諸公の城下町だった諸都市に代わって、産業革命後は大企業の城下町が続出した。例えば、
エッセンとドルトムント クルップ製鉄と炭坑
デュイスブールク ティセン製鉄
ケルン ドイツ・フォード、アグファ(フィルム)、KHD(建設機械)
ヴォルフスブルク フォルクスワーゲン車
ハイデルベルク セメント、印刷機械
ベルリン AEG、ジーメンス(共に重電機)等
フランクフルト ドイツ連邦銀行、欧州中央銀行、各銀行、各種金融機関、ヘキスト化学
シュツットガルト ベンツ車、ポルシェ車、ボッシュ(自動車部品)
デュッセルドルフ アウディ車
アウグスブール MAN(トラック、バス)
ニュールンベルク MAN
インゴルシュタート アウディ車
ミュンヘン BMW車、マファイ(鉄道車両)等
ドナゥウオース MBB(航空機、鉄道車両)
レフェルクンス バイエル化学(製薬)
その他…。
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