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「歎異抄」20年の研究成果をまとめた菊池國義さん
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盛岡市内丸の「叶や」店主菊池國義さん(61)が、20年におよぶ親鸞(しんらん)と「歎異抄(たんにしょう)」の研究成果を「原本 歎異抄試案」としてまとめ、自費出版した。
西本願寺が伝える『歎異抄』に異を唱える。「研究を進めるうちおかしいと思えることが次から次へと出てきた」と菊池さん。仏書は西本願寺発展のために改ざん、改編されたと考える。親鸞の弟子・唯円(ゆいえん)の原本復元を目的に試案したものと内容は厳しい。
「善人(ぜんにん)なをもて往生(おうじょう)をとぐ、いはんや悪人(あくに ん)をや」。善人ですら往生を遂げるのだから、悪人が往生を遂げないわけはないと教えられる。「この言葉が分からないと、哲学者の山折哲雄が何かで書いていた」という。
菊池さんはこう解説する。善人とは当時の為政者、貴人たちのこと。魚や虫、鳥など生き物を殺して生計を立てる庶民は悪人と言われた。仏教は為政者たちによって庇護されてきた。仏教は体制を安定的に維持するための思想として使われたもの。そういう政治、社会状況の中で親鸞は、悪人、つまり庶民こそ救われると説いたわけで、庶民から熱狂的な支持を得た。当然、体制側からはうらまれる。「歎異抄」にはそうした背景があるという。
5部構成になっており、「唯円が唯善に書き与えた原本『歎異抄』試案」では、親鸞の教えや親鸞と唯円との関係を踏まえ、西本願寺が伝える「歎異抄」との違和感を指摘。試案を表している。
菊池さんは大東町出身。山形大在学中から親鸞に関心を持ち、20年ほど前から「歎異抄」の資料を掘り起こすなどして本格的に研究を始めた。囲碁五段でも知られる。
「原本 歎異抄試案」はB5判112ページ、杜陵印刷。200部印刷した。1000円。問い合わせは叶や(電話622−1029)まで。
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