県医療局は県立27病院の独立行政法人化についての検討を始めた。03年度に策定した県行財政構造改革プログラムに基づくもので2日、盛岡市内のホテルで開かれた今年度の第1回県立病院経営委員会(委員長・小山田惠全国自治体病院協議会会長、委員7人)でも議題に上った。委員会での意見も参考に年度内に方向性を固める予定だが、現状では独立行政法人化による大きなメリットは見えず、当面は今の経営形態のままで経営改善を進める意向だ。
本県の県立病院は地方公営企業法を全部適用し、知事から任命された管理者(医療局長)が運営する経営形態をとっている。独立行政法人へ移行した場合、中期目標に基づいた目標管理や外部評価などが制度として義務付けられるが、県医療局では中・長期計画に基づく経営改善、経営委員会による評価などを実施しており、この点で大きな違いはないという。
独立行政法人での病院職員の身分は公務員型、非公務員型のいずれかが適用され、非公務員型の場合、職員給与は勤務成績や法人の業務実態をより反映したものとなる。ただ、現在、公務員である病院職員の給与水準は維持しなければならないのが現実で「ただちに大幅な給与削減には、つながらない」というのが県医療局の見解だ。予算執行や一般会計から病院会計への繰り入れ(独立行政法人の場合は運営費負担金)など財務面でも基本的な差異はないとしている。
仮に独立行政法人に移行する場合は、05年度末で約120億円に上っている累積欠損金の清算処理、職員の退職給付引当金(約270億円)の措置、県の出資額を確定するための事業用資産(土地)の再評価が必要になる。
委員会は「経営形態は開設者の判断による。独立行政法人化した場合、しない場合の効果、課題などの両論併記的な提言にとどめる」との意見で一致。9月に開かれる第2回委員会で意見を取りまとめることとした。
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