二酸化炭素など温室効果ガスの排出削減を先進国に義務づけた京都議定書が発効されて1年半が過ぎた。さまざまな分野で真剣に二酸化炭素の排出削減の対策が講じられているが、まだまだ目標達成には遠い。
京都議定書は国際的な条約だが、その中身は市民一人ひとりに「考え、判断し、実践する」ことが求められている。だから、発効前と同じように電気を使い、車にも乗るという生活を送っているとしたら、それは国際条約への明らかな違反行為となる。
そういう意味で、京都議定書はぼくたち一人ひとりに覚悟をつきつけたのだが、そのことが果たしてどれだけ理解されているだろうか。
このように書くと、上からの一方的な押しつけのように感じるかもしれないが、そうではない。京都議定書は、危機感を持った世界各地の市民の声が、各国政府を動かしたのであり、市民活動の大きな成果だといっていい。20世紀に訣別(けつべつ)し、21世紀の到来を実感させるできごとだとぼくは受け止めている。
温暖化防止策の柱として、公共交通と自転車の利用促進が挙げられている。つまり、自動車への依存を減らすことを促している。
これらのことを踏まえて、ぼくが代表を務めている盛岡自転車会議が中心になり、環境省・国土交通省・盛岡市・岩手県などの協力を得て、盛岡さんさ踊りパレードの期間中(8月1日〜4日)に特設駐輪場を設置し、その運営を行った。
お祭りは大量の電気を使い、大勢の人が移動するので、化石燃料を大量に消費する。せっかくのお祭りを地球温暖化防止の敵にしてはならない、というのがそもそもの発想だった。
特設駐輪場は中津川河原の2カ所に分けて設け(上の橋から与の橋の区間、中の橋の下)、テレビのスポットや新聞などで、自家用車ではなく、自転車でお越しくださいと告知をした。その結果、4日間で延べ2000台の利用があった。
この数が多いのか少ないのか判断はつかないが、「駐輪場があるなら」と自動車ではなく自転車でいらした方が少なくなかったようだ。それに、もしかするとそれだけの数の自転車が中央通りの裏側や大通りなどに置かれていたかもしれず、道路の混雑を避ける役にも立ったと思う。また、整理係が管理していたので盗難の不安がなく、安心してお祭りを楽しめたという声もいただいた。
ぼくも2日間整理係を務めた。利用される方のマナーがよく、心配された放置自転車が1台もなかったことは特筆に値する。皆さんからの「ありがとうございました」という言葉もうれしかった。ただ、パレードの終点側にも駐輪場が欲しかったという要望も多かったので、これは来年の課題としたい。
このようにさまざまな機会に「自転車で地球を冷やす」手だてを講じていきたいと盛岡自転車会議は考えている。
(作家、盛岡市在住)
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