2006年 10月 5日 (木) 

       

■  〈校長室の窓から〉106 野口晃男 いいですよ、ぼくがやりますから   

 9月に入ってすぐのことでした。
  校長室の本棚の上をふこうとしているところに、3年生の子がやってきました。
  わたしはその男の子に語りかけました。
  「ちょっと高いけど、上に上がってふいてくれませんか」
  その子は、すぐに了解し、慣れた手つきで本棚の上を丁寧にふいてくれました。
  ぞうきんが汚れたようなので、「ぞうきんを洗うから、こちらにパスしてください」と言いました。
  その子がすぐに了解し、慣れた手つきでぞうきんをパスしてくれるだろうと思っていると、その子は、高いところから身軽に下りてきて、こう言いました。
  「いいえ、いいですよ。僕がやりますから」
  これまでも、いろいろな場面で手伝ってくれた子はたくさんいましたが、こんなとき最後の最後まで「自分がやります」と言ったのは、この子が初めてでした。
  流しで、せっせとぞうきんを洗っている後ろ姿を見ながら、頼もしい3年生だなと思いました。
(盛岡市教育相談員)



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