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任期満了(11月19日)に伴う滝沢村長選挙は11月7日告示、同12日投票が行われる。これまでに出馬を表明しているのはいずれも無所属の新人で、県議の柳村典秀氏(51)、前村議会議長の井上和夫氏(57)の2人。ほかに出馬の動きはなく、一騎打ちが予想される。告示まで1カ月を切り両陣営の動きも活発化。ここにきて市町村合併のビジョンなどで対立軸が見えてきた。3月の不出馬表明以来、動向が注目されていた現職の柳村純一村長も一陣営のマイクを握った。
■前哨戦
柳村典氏は4月の県政報告会で出馬の意向を示し7月に正式に出馬を表明。9月3日に事務所開きを行い、滝沢村鵜飼字向新田に後援会事務所を開設した。連合岩手、岩手友愛会から推薦をもらい、後援会(工藤政憲会長)を中心に全村への支持拡大を図っている。地区ごとに開いている集会は30回を超え、自らの政策を訴えるとともに各地域の課題を聞いている。10月27日には滝沢ふるさと交流館で総決起大会を予定している。
井上氏は5月に出馬の意向を示し、6月の村政報告会で正式に出馬を表明。10月1日に滝沢村滝沢字土沢の後援会事務所で事務所開きをした。13の地区後援会と村議らでつくる後援会「創和会(斉藤佐一会長)」の上に後援会連合会(駿河俊太郎会長)を組織。全村的に一軒一軒支持を訴えるローラー作戦を展開し、これまでに約7500世帯ほどを回った。地区ごとの集会もほぼ毎日開催している。29日には滝沢公民館で総決起大会を予定している。
■公約
柳村典氏は▽広域合併に関する取り組み▽行財政改革と財源の確保▽地域福祉と教育文化の拠点構想−を基本方針に掲げる。「これからの高齢化社会の中で、NPO、ボランティアを含め、さまざまな研修、情報発信をする場が必要」と村民との協働のシンボルとして総合福祉センターと公民館、図書館の機能を併せ持った複合施設の必要性を説く。
井上氏は▽地域づくり▽産業振興▽少子高齢・医療・福祉施策−を基本姿勢として掲げる。村の就労人口2万人の約8割が盛岡市など村外で働く現状を踏まえ、「滝沢村から出なくても仕事もできる、学校にも行ける、遊ぶ所もあるという独立したまちづくりを目指さなければならない」と職住近郊型の都市づくりの推進を訴える。
■対立軸
出馬表明以来、マニフェスト選挙を望む井上氏に対し、現段階で政策実現のための財源を明記することは困難とマニフェストを掲げなかった柳村典氏。柳村村政と一定の距離を置く柳村典氏、片や柳村村政の継承を主張する井上氏とスタンスの違いはあったものの、総合計画の具現化を目指す意味で政策に大きな差異はなかった。
だが、ここにきて、合併について互いにビジョンを明確化したことでぼやけていた対立軸が徐々に見え始めている。
柳村典氏は最終的な判断は村民の意向を優先的に考え、アンケートや住民投票で決めるとした上で、競馬、市立病院などの問題を抱える盛岡市との合併よりも「雫石と進めることがより最善の方法。お互い足りないところを補える部分でふさわしい」とする考えを集会などで示している。
井上氏は当面自立という姿勢で作った総合計画を重視。一方で「道州制の話も出ているが、そのような動きになれば5万人の町村は消えてしまう。合併以前に50万人以上のまちづくりの方向性をつくりたい」と将来的な盛岡広域圏での合併を視野に入れ、共通の問題意識を持った取り組みの必要性を訴える。
■村民の関心
そうした中、動向が注目されていた現職の柳村純一村長が、井上氏の後援会事務所開きでマイクを握り、現職出馬のうわさをめぐって周囲に漂っていたモヤモヤがなくなった。
出馬表明直後に比べると住民の村長選への関心は高まりつつあるが、依然として低い。今後は、両陣営ともそれぞれの地盤を固めながら、いかに相手への切り崩しを図るか、新住民層への関心の喚起、支援の輪の広がりをどこまで伸ばせるかが鍵になる。
9月1日現在の選挙人名簿登録者数は4万1319人(男2万237人、女2万1082人)となっている。
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