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いままで英語の仕組みを見てきて気がつかれたと思いますが、日本語と違う諸相の中で、英語では、単数か複数か、人称、時間関係などの「文法的つじつま合わせ」というか、「前後の調整」みたいなものが常に働いているということが分かります。
こういうのを、一般には「文法的一致」(grammatical agreement)と呼んでいます。英語の仕組みの底にはいつもこれが流れています。これが日本人学習者を困らせます。
1.メアリはわたしに「わたしは来年は20歳になります(なるでしょう)」と、言った。
2.Mary said to me, “I ‘ll(will) be 20 (years old) next year.”
3.Mary told me (that) she would be 20(years old)(the) next year.
このような例は、学習参考書には必ずといっていいほど載っています(ネーティブの日常会話ではyears oldやtheも言わないことが多い)。
さて、高校の授業ではこんな質問もでます。「例3の場合、20歳になるのはMaryなんだからsheになるのは分かるけど、wouldって何ですか?」「20歳になるでしょう、と言っているんだからwillじゃないんですか?」とたたみかけてきます。
この質問に対して、メアリは言った(said)のように、過去形になっているので「20歳になるでしょう」という発言内容も過去のものになるというのが英語の発想だから、willという未来を表す語さえもwouldという過去形にするのです。そういう答え方をしたら、そんなら「でしょうだった」と言っていることになるんですか?とくるのです。こんな日本語はありませんが、とても大事な質問です。
そこで、英語では、伝達される発言内容の中の動詞形も伝達時の影響を受けることが多いことを例示します。そして、同一文内で時間軸が一貫するようにデコボコ調整をする言語であることを理解してもらう努力をすることになります。あの「時制の一致」です。
それにしても未来形まで過去時にそろえるという発想は、日本人には不思議なことです。
(英文助言:アラン・ファー岩手大学外国人教師)
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