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南部杯を制したブルーコンコルドの馬主や騎手をたたえる表彰式が本馬場前の表彰サークルで行われ、南部利昭氏らから各賞が手渡された |
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岩手競馬の第19回マイルチャンピオンシップ南部杯(ダート1600メートル、1着賞金6千万円)は9日、盛岡競馬場で行われ、武豊騎手らJRAの人気騎手を伴って有力馬が参戦したことで、ふだんの倍以上の入場者となった。全国の50カ所以上で発売された南部杯の売り上げは4億4391万円。前年度対比で22%増となり、通常の重賞レースの10倍以上になったが、今年もJRAとの連携はなく、全国規模である大きな市場を十分活用できずに終わった。岩手競馬再生はJRAとの連携がカギを握ると指摘する関係者は多く、本腰を入れた取り組みが求められている。
■南部杯売り上げは22%増
県競馬組合によると、当日の1日の売り上げは7億2879万円で、前年度(6億9542万円)対比で5%増加した。このうち南部杯の売り上げは4億4391万円で前年度に比べ22%増と大きく伸び、売り上げ全体の61%を占めた。
南部杯の伸びの要因は、南関東が2億1100万円と大きく増やしたこと。前年の1・7倍に相当する約8千万円の増加だった。岩手競馬が身近になりつつあることが背景にあるとみられる。
この数字は、南部杯が商品価値の高いレースであることを改めて示す。
■今年も実現しなかったJRAとの連携
苦境にあえぐ岩手競馬の救世主になりうる現実的な手法のひとつに、JRAとの連携がある。とりわけ同日の南部杯のような全国のファンに訴える魅力のある大きなレースをJRAの持つ市場で売り出すことは、地方競馬の起死回生策にもなりうる。
GTと名付けられたJRAの大きなレースは、1レースで数百億円規模の売り上げがあり、南部杯のようなレースでは、それに匹敵する売り上げも可能と見る関係者は多い。南部杯1レースで200億円の売り上げを達成することができれば、それだけで岩手競馬の年間の稼ぎを産み落とす。
JRAと連携するには、JRAの開催日である土日にレースを移行し、JRAの競走番組の中に組み入れてもらう必要がある。当日、有力騎手を岩手に招くには南部杯だけではなく、JRA並みの賞金レースをいくつか組む必要も生じる。JRAの売り上げにも影響を与えかねないため、容易にはJRA側の理解を得られないという難しさもある。だが、現実に岩手競馬の存続を図るには、連携開催の実現は是が非でも実現しなければならない課題だろう。
岩手競馬再生の活動を続けている地元経済人の1人は「あらゆるチャンネルを通じてJRA側に理解を得るための取り組みが必要だ。起死回生につながる売り上げ増を実現するには現状では南部杯をJRA番組の中に組み入れて一緒に売ってもらうしかない。できればGVクラスの重賞も2つ3つ増やしてもらえれば理想的だ」と話す。
インターネットや3連勝馬券の発売が売り上げ増に大きく寄与していると言えないだけに、岩手競馬が打つ手は限られてきている。その中で、最優先に取り組む必要があるのが、こうした伝統ある大きなレースの連携発売だろう。
■当日は多彩なイベント
当日は、開催11競走のすべてでキリンが協賛。「KIRIN DAY」と名付けられた。キャンペーンガールが競走名を書いたボードを掲げて登場。九州地区の佐賀、荒尾両競馬場の実況アナウンサーも加わって交互に実況するなどの趣向もあった。南部杯の本馬場入場行進では津軽三味線奏者の松田隆行さんがスタンド前で生演奏するばど、数多くのイベントが組まれた。岩手競馬の1年のうちで最も華やかな1日を演出した。
だが、こうしたファンサービスが入場者増に効果を果たしたかどうかを判断するのは難しい。
当日の入場者数は盛岡競馬場が6947人で前年対比で3・3%減少。岩手競馬全体では1万8999人で16・0%の減少となった。施設が売却されたテレトラックつがるの入場者が今年はカウントされていないが、地元での苦戦が数字になっている。
当日の優勝馬に南部杯の称号を授与するために来場した南部家当主の南部利昭氏(靖国神社宮司)は「皆さんに競馬のよさを知ってもらいたい。盛岡競馬場は凱旋門賞が行われたロンシャンなどヨーロッパの競馬場を参考にして作られた。盛岡から世界に通用する馬や騎手が育ってもらいたい」と思いを口にしていた。
南部杯のレースは、ディープインパクトとともに凱旋門賞に挑んだ武豊騎手が騎乗したシーキングザダイヤが単勝1・3倍という圧倒的な人気を背負ったが、直線最後の壮絶な追い比べの末、4着に敗れる波乱となった。
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