■投票率5割が微妙
前々回の村長選のあった98年以降、投票率は県内の郡部中で低い。昨年9月の衆院選小選挙区が66・68%、04年7月の参院選選挙区が58・93%、03年11月の衆院選小選挙区が60・4%、同年4月の村議選が57・28%、同月の県議選が56・35%、02年11月の県議補選が37・44%だった。
4年前は現職の柳村純一村長が無競争で3選したが、98年11月の三つどもえ戦は65・73%あった。今回投票率が5割を切るとの観測は前回無競争だったことを要因の1つとする指摘がある。
ほかにも村に居住地を求め移住した新住民、盛岡市に近接する住民層が都市的な反応を示す無党派層、浮動票のため低投票率だとする見方もある。
前出の政党関係者は「過去に村長選、村議選、県議選でそれぞれ支持する態度が違う有権者もおり、今回出馬する2人と支持層が重複し投票を避けている人も少なくない」という。典秀氏の地盤は柳村村長や井上氏を支援する柳村岩見県議と同じ巣子・川前地区という事情もあるようだ。
■選挙離れの責任は
柳村典秀氏は「新住民層が無関心なのではなく増えている若年層の影響。投票率も国政より村政の方が低い傾向が村内で年々高い。浮動票に関心を持ってもらい、地域でも声を挙げても意見が通らないという層にそうではないと考えてもらう努力が必要だ」と話す。
井上和夫氏は「選挙に全く関心がない人もいた。各世帯を回って改めて各地域のことが分かった。自分にとってプラスだし、関心も高まるだろう。投票率ではなく自分の支持者を集めることが結果として投票率を引き上げることになると思う」との認識を示した。
現職の柳村村長の勇退表明から8カ月、典秀、井上両氏の出馬表明から半年以上経過した中、なぜ関心が低いのか。各陣営内でも頭を悩ませる。「こんな状況では日本一とはいえない」と不満を訴える支援者もいた。
青年会議所(JC)と組んで候補者がマニフェストに基づいて議論する公開討論会を県内で展開する斎藤俊明県立大総合政策学部教授は「市にある各JCが主体で、今回は地元にそうした動きがなかった。人口規模を考えれば開催できればよかった」と話す。
「現職の路線を継承するかしないかで分けられるかが一つだが、政策的には横並びで差別化できず、村政の重点課題があるわけでもない。両陣営が問題意識を持って論争しないと従来型の名前の連呼ではますます有権者の選挙離れが進む」と警鐘を鳴らす。
両氏自らが有権者に関心喚起させる努力が求められる。
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