2006年 11月 5日 (日) 

       

■ 産廃を骨材として活用 実証試験始まる

 県工業技術センター、県環境保健研究センター、岩手大学の3者は、岩手・青森の県境に不法投棄された産業廃棄物の再資源化の共同研究に取り組んでいる。「負の遺産」からプラス資産への転換を目指し、今年度はコンクリート骨材などへの実用化に向けた実証試験を進めており、10月28日には盛岡市内の歩道で産廃を溶融し無害化したスラグを使ったインターロッキングブロックの試験舗装が行われた。

  骨材としての再資源化までの流れは、現地で採取した廃棄物を「シャフト式ガス化溶融」「回転式表面溶融」「電気抵抗式溶融」のいずれか3方式で試験溶融し、砂状や石状にしたスラグをコンクリート骨材などに利用するもの。今回は「電気抵抗式溶融」で細骨材化したスラグを通常のインターロッキングブロックの骨材と30%置き換えた。

  今回は盛岡市下太田地内の主要地方道盛岡環状線の歩道で、約80平方メートル分の試験舗装を実施。主に耐久性の確認を行い、インターロッキングブロックへの活用という高付加価値化の実証も行う。耐久性については、基礎試験では問題が見られなかったため、実際の現場で使用して再確認する。ブロックの製造は、県コンクリート製品協会(海野正之会長)が委託を受けて行った。

  県境産廃の再資源化については、03年度から研究が進められている。03〜04年度の2カ年では、サンプルを採取しての成分分析や試験溶融などを行い、溶融処理したスラグについて土壌溶出試験や土壌含有試験などを行った結果、有害成分が基準値以下であることなどが確認されている。

  05年度からは2カ年で、溶融スラグの骨材利用への実用化に向けた各種試験を実施。05年度には不法投棄現場の管理棟排水溝に、スラグを30%置き換えて製造したU型側溝を試験施工しており、これまでのフィールドテストの結果、耐久性や周辺への有害物質拡散などは見られていない。

  今後は別の場所でのU型側溝のほか、アスファルト舗装の試験施工についても検討中。県内では、産業廃棄物溶融スラグを使用したコンクリート二次製品が、今年度の県再生資源利用認定製品の認定を受けている。

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