2006年 11月 6日 (月) 

       

■  〈校長室の窓から〉112 野口晃男 底の黒い運動靴

 ある子供から、こんな手紙が届きました。
    ◇   ◇
   校長先生へ
  なぜ、学校では、せいとはそこが黒いくつを中ズックにしてはいけないのに、先生方はそこが黒いくつをはいているんですか。
    ○年○組 ○○○○
    ◇   ◇
  黒い運動靴の中には、強くこすれると床に線がつくものがあります。黒くつかないものもありますが、購入してしまってからでは遅いので、前もって、中ズックは底の黒くないものを履くようにと指導してきました。
 
職員朝会の中で、生徒指導主事の菊池先生に手紙を読んでいただきました。

  先生方全員が、この子の言い分はもっともなことだと考えましたので、先生方も、中ズックは底の黒くないものを履くことにしました。

  ただし、先生方の履く靴のメーカーやデザインについては特に規制はしません。ですからきっと、先生方の靴を見て、子供たちにはおおよそ3つの反応があるのではないかと予想されます。
  1、先生方だけ好きなのが履けて、いいなあ
  2、先生方だけ好きなのを履いて、ずるい
  3、あまり気にとめない
  1と2の違いは重大です。

  わたしたち大人は、その子の心にあるのが「あこがれ」なのか、あるいは「しっと」「羨望(せんぼう)」なのかを見極めながら、その子の声を聞いていかなければなりません。

  事は、いつも目にしている中ズックの問題ではありますが、実はその子の心の奥底に何かが見える、またとないチャンスでもあるのです。

  その子はきっと、ほかに興味を向けなければならないすてきなことで頭がいっぱいであるに違いありません。
(盛岡市教育相談員)


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