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岩手大学ミュージアム本館で開かれている宮沢賢治得業論文展 |
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盛岡市の岩手大学ミュージアム(岡田幸助館長)で30日まで、宮沢賢治得業論文展が開かれている。得業論文は現在の卒業論文。同大の前身の盛岡高等農林学校に在学していた賢治が1918年(大正7年)にまとめたもので、本県を広く覆っていた不毛の火山灰土壌「黒ボク土(腐植質土壌)」について研究している。論文の実物は同大の図書館に保管されており、一般には公開されていない。今回は得業論文の1ページずつを写真撮影し、その内容を賢治の筆跡とともに詳しく紹介した。
賢治は3年の秋から得業論文の研究に着手。不良土壌の改良を目指し「腐植質中ノ無機成分ノ植物ニ対スル価値」というテーマで取り組んだ。実験農場のあった盛岡市の上田をはじめ、県内4カ所の腐植質土壌を使い、植物の成長に有効なリン酸やカリ分を測定。この種の土壌ではリン酸供給力が不足しており、不毛の原因になっていることを指摘した。
得業論文の終わりには、指導教官の古川仲衛門教授のほか、助言を受けた関豊太郎教授への謝辞も記されている。賢治は土壌学の関教授の下での研究を望んだが希望者が多く、友人に譲り、肥料学の古川教授の下で関教授の助言を受けながら研究に励んだという。2人の教授の名前を挙げているのは同級生の中でも賢治だけで、論文からもその人柄がうかがえる。
岡田館長は「手帳に書かれた『雨ニモ負ケズ』の賢治の筆跡とは違い、論文の筆跡は、とてもきちんとしている。参考文献も詳しく記載されており、論文としての体裁もしっかりしたもの。熱心に研究していたことが分かる」と話す。
得業論文のほか、賢治が影響を受けた願教寺(同市北山)住職・島地大等(1875〜1927)が寄贈したイリエワニの幼体のはく製なども展示されている。
ミュージアム本館の開館時間は午前10時〜午後3時。
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