2006年 11月 10日 (金) 

       

■  〈EU見たまま〉ベルギー編3 小野吉郎 

 

戦後のブラッセルの発展を一番象徴するのは、それまで北駅と南駅とが独立した袋小路型のターミナル駅だった。北駅はオランダやドイツ方面へ、南駅はフランスを連絡していた。
 
  戦前不便だったのは、どちらかの駅を降りてもう一方の駅へ荷物をもって移ろうとすると、タクシーか市電を利用しなければならなかった。

  そこで戦後は両駅をつないで、その真ん中の中央駅はブラッセルの中心部を連絡している。通勤客だけでなく、観光客にとっても便利だ。数分歩けばブラッセルの目ぼしい目的地にたどりつく。こんな便利な首都はヨーロッパ中探してもほかに見当たらない。日本だったら名古屋がブラッセルによく似ている。なおブリュッセルはフランス語の呼称。

  中央駅から徒歩5分
  駅から西に向かうと、多分迷路のようになっているが、「世界で一番美しい広場」にたどり着く。南西の大きな建物は15世紀に建てられた後期フランス・ゴシック様式の風格ある建物。17世紀に建設され、18世紀初めに再建された。中央には高さ96メートルの塔がそびえている。

  東北側には「王の家」といっても国王が住んだのではなく、ブラバン公の館だった。現在では市立博物館になっている。3階は小便小僧の衣装コレクションがある。世界中から贈られ、日本のものもある。

  東南の大きな建物は「ブラバン公の館」。現在はホテルやレストランが入っている。1698年にバロック様式で建てられた。

  その一角には、チョコレート博物館がある。チョコレートの起源や歴史、ベルギー伝統の製法を紹介し、試食を楽しめる。

 

  市庁舎とブラバン公の館にはさまれた真南にはビール博物館がある。元はビール醸造業者のギルドハウスだったが1695年にフランス軍によって破壊され、18世紀に再建された。

  18世紀から現在のビール醸造技術が紹介され、ベルギービールの情報が分かる。館内にはビアカフェもあり、見学のあとビールの味は格別うまい。

  同業組合の建物が集まる
  かつて中世の職能の同業組合(ギルド)が盛んなりしころ、各組合は争って立派な建物を建てた。
  西側にはパン屋、油商、高級指物師、樽(たる)屋、射手、船頭、小間物の各組合。
  北側には画家の同業組合。

  東側には仕立屋、製粉業者、大工、彫刻家・石工・左官、スレート採取工の同業組合。
  南側では酒場、肉屋、鞣革(なめしかわ)商、じゅうたん販売業、ビール製造業者の各同業組合。
  こうした建物から今日はギルドが消え、代わりにレストラン、カフェ、オフィス、銀行、商店、チョコレート屋などが入っている。


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