2006年 12月3日 (日) 

       

■ 中核市移行へ進む手続き 盛岡市

 盛岡市は、08年4月の中核市移行に向けて手続き作業のペースを上げている。来年の3月議会には国への「中核市指定の申し出」と、中核市になると開設できる保健所建設に関する旧競馬会館ビル改修工事の契約がそれぞれ提案される。市によると移行に伴う法定移譲事務は現時点で1939件に上り、財政影響額は収支見込み(08年度基準財政需要額増加額)で8億2064万円になる。職員は保健所と合わせて51人増える。

 中核市は人口30万人以上が要件で、今年1月の玉山村との合併により30万746人となった。移行時には人口は30万人を割り込むが、直近の国勢調査(同市の場合は05年調査確定値)で要件を満たせばいい。

  中核市になれば、政令指定都市が処理する事務のうち福祉、衛生、まちづくりの事務処理ができる。保健所を設置し、県から移譲された事務処理も可能。児童福祉法や身体障害者福祉法などの福祉事務は政令都市と同様に知事からの指示・命令を受けない「行政監督の特例」が設けられる。

  財政影響額は移譲事務に関する一般財源が3億1019万円、移行に伴う負担率の変更で県補助金が減額される民生分野で5億4815万円、人件費や施設維持管理経費など4億5154万円で、約13億1千万円の歳出増になる。

  この財源措置として交付税の基準財政需要額に08年度見込みの21億3千万円が加算される。このため実質の収支見込みは8億2千万円の増と試算される。

  移譲事務は法律・制令に基づく1451件、省令・要綱などに基づく262件、県事務だった保健衛生行政に関する226件の計1939件がある。施策別では保健衛生1119件、環境369件、民生295件、都市計画・建設139件など。

  移行当初は一部県職員派遣の支援を受け、段階的に派遣を解消する。職員は4分野で計51人を増員。民生は社会福祉法人の認可などで11人、保健衛生は保健所4課体制で34人、環境は一般・産業廃棄物関連業務などで5人、都市計画・建設は屋外広告物の表示・設置規制などで1人を配置。

  保健所は、同市肴町の現保健センター機能を吸収。4月に取得した旧競馬会館ビル(建物1億7235万円、土地1億4700万円)に設置される。同市神明町地内の敷地面積1183平方メートルにある鉄骨鉄筋コンクリート造り地下1階、地上9階建ての延べ床面積5837平方メートル。

  この建物に6億6千万円を投入して耐震補強と改修をする。1日招集された市議会12月定例会には保健所整備事業に必要とする経費の債務負担行為として同額が計上された。来年3月にも着工し、08年1月に完成予定。

  市は1日の市議会全員協議会で、施設概要を説明。エレベーター1基の新設、1〜7階に身障者用トイレ(1、7階はオストメイト対応)、1〜5階に授乳スペースを設ける計画という。

  1階はプレイルームやロビー、2階には夜間急患診療所が移設される。3階は乳幼児健診のための相談室、4階は健康学習、栄養指導の教室、5階は細菌や理化学の検査室など。職員は医師ら専門職34人を増員して85人体制とする。

  中核市移行のスケジュールは、来年5〜8月に県議会で中核市指定の同意に関する議決を経て、県が指定の申し出に同意。総務大臣に指定を申し出る。10月に閣議決定を得て政令公布される。12月には中核市移行関連条例を提案し、08年には県との事務引き継ぎ、保健所開設準備をして同年4月の移行を迎える。


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