2006年 12月19日 (火) 

       

■  どぶろくで日本酒復権を 盛岡市の老舗中善酒店が県内産3銘柄を全国へ

     
  県産どぶろく3銘柄の販売に力を入れる中善酒店の中村守店主  
 
県産どぶろく3銘柄の販売に力を入れる中善酒店の中村守店主
 
  盛岡市仙北3丁目にある老舗の酒販店、中善酒店(中村守店主)は、県内産の本格的どぶろく3銘柄を発売している。腕利きの杜氏(とうじ)が造ったいわば「本物のどぶろく」。感動的な味わいを楽しめるという。3銘柄をそろって取り扱う店舗は盛岡市内では「うちだけ」と中村店主。本格的な県産どぶろくを県内外に広め、日本酒市場の活性化を図りたいという。


 同店では、長年地酒を重視した販売を行っている。しかし、日本酒の需要は低迷し毎年1割ずつ減少している。半面、ビール類や酎ハイ類が高い伸びを示している。
  中村店主は「若い層が度数の強い日本酒を敬遠している傾向が見られる」と話す。「日本酒では砂糖やアミノ酸などを使用する銘柄も多く、自然志向や健康志向からも距離を置かれがち」と原因を分析する。

  県内の酒造会社も苦境にあえいでいる。日本酒業界の危機を打開したいと、県産のどぶろくに着目。3銘柄を取り扱うことに決めたという。その折、取り扱い条件として掲げたのは3点。▽生酒であること▽もろみの米をたっぷり残していること▽砂糖やアミノ酸などの添加物を入れないこと−。

  これに合致したのが「おっほー」(一関市・両磐酒造)、「とらまづ」(奥州市・岩手銘醸)、「かやのもと」(紫波町・吾妻嶺酒造店)の3銘柄だった。いずれも米、米麹(こうじ)、醸造用アルコールしか原料に用いていない。

  何度となく味わった中村店主は、それぞれについての特徴をこう挙げる。「おっほー」は「12度のお米のジュース。米のようなドロドロ感があり、フルーティーで米本来の自然な甘みがある。女性に喜ばれる。おっほーは一関地方のふくろうの名前」。

  「とらまづ」は「12度のお米のサイダー。炭酸が強めで、粗越ししたような米の感触がある。女性にも飲みやすい。とらまづは水沢地方のどぶろくの呼び名」。

  「かやのもと」は「清酒と同じ15度のどぶろくで、お酒の通好みの味。かやのもとは紫波地方のどぶろくの名称」。

  新酒が出そろう冬はどぶろくの季節でもある。同店経営の隣接の居酒屋ちゃぼでも提供している。

  「どぶろくはブームだが、砂糖やアミノ酸を使用して味付けしているものもある。だけどこの3銘柄は違う。当店では女性客を中心に評判上々」と手応えを感じている。

  最近は韓国の酒マッコリも人気になっている。中村店主によると「酸味が強いので、どこまで日本の消費者に受け入れられるか」という。

  「県産3銘柄は自然の甘さ。この3銘柄なら地産地消と地産外消が可能。県産の酒造会社も当店も潤う。県産どぶろくで地域経済の活性化にも」と期待をかける。

  同店は年内休まず営業。1月にはホームページを立ち上げ全国に発信を始めるという。

  「おっほー」と「とらまづ」は1・6リットル瓶が1850円(税込み)、720ミリリットル瓶が1200円。「かやのもと」は1・8リットル瓶2100円、720ミリリットル瓶1050円。

  問い合わせは中善酒店(電話636−0634)まで。
 

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