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ウィーンは音楽の都であるばかりでなく、名建築の都でもある。その主なものはリング通りの両側に集中している。
国会議事堂
なんといっても名建築中の最高傑作は、オーストリアの国会議事堂だ。ヨーロッパ大陸諸国の議事堂で一番立派だ。1883年、アテネで教べんを執っていたデンマーク人テオフィル・フォン・ハンセンによってつくられた。民主主義の象徴として、その発祥の地アテネ市にちなんで、その前面に立つ大理石のアテネの女神像は完成まで2年かかった。
玄関入り口までなら誰でも自由に行けるが、きびしい囲いなどはない。
ウィーンの市庁舎
教会でないのに100メートル以上の尖塔(せんとう)を建てるとはけしからんと抗議された。設計者のF・フォン・シュミットは塔自体を98メートルにおさえ、さらにその上に3・4メートルの騎士像をのせ、手には6メートルの旗を持たせて、計107メートルの高さに誇示したという逸話がある。ネオゴジック様式の建物である。
名門のウィーン大学
ドイツ語圏で一番古い大学で1365年設立。ルドルフ4世皇帝によって創立。その左右から中庭に出ると美しい回廊があり、歴代の教授や学者たちの像、レリーフや記念碑が掲げられている。これまでこの大学からは12名のノーベル賞受賞者を出している。
ウィーン国立歌劇場
世界に名高いオペラ座。ヨーロッパの主要都市には必ず歌劇場があるが、音楽の都のは特に格調が高い。
華麗なブルク劇場
ヨーロッパ中で一流中の一流といわれている劇場。いわゆるなまりのない美しいドイツ語でいろいろな演劇が上演される。時々イギリスのロイヤル・シェークスピア劇団や各国の有名な劇団が公演する。
華麗な天井画「ディオニソスの祭壇」や「タオルミナの劇場」などは、若いころのクリムトの作品で、後年とは異なる擬古典派風の作風だ。
双子の博物館
美術史博物館を見るためにだけウィーンを世界中から訪れる人も少なくない。ヨーロッパの三大美術館といわれるにふさわしい。ドイツ派のデューラー、ドナウ派のクラーナハ、オランダのレンブラント、フェルメール、ヴェネチア派のティツィアーノ、ティントレット、ラファエロ等。向かいあったそっくり同じような建物がある。これが自然史博物館。鉱物、植物、動物、考古学などの部門がある。大小さまざまな立派な宝石や原石が展示されている。一番の目玉はマリア・テレジアが夫君の誕生プレゼントとしてつくらせたという豪華な宝石のブーケ。1500個のダイヤモンドと1200個のエーデルストーンでつくられている。
初めてきた人は同じ外観の博物館を見てどっちが美術史博物館か迷う。中間にマリア・テレジア女帝の銅像があって、彼女が向いている方が美術史、背を向けている方が自然史。
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