2007年 3月 7日 (水)
■ 原敬の「筆」と「景」 記念館でパネル展
原敬記念館「所蔵資料展〜原敬の筆(ひつ)、原敬の景(けい)」が2日、盛岡市本宮の同館(遠藤健悦館長)で開幕した。自筆の書簡や書などの「筆」と、政務中や日常の姿を撮影した写真の「景」の両面から「新たな原敬像を想像してほしい」という企画。今回初公開となる原の書簡や掛け軸のほか、パネル写真などを合わせて約20点が展示されている。
「関根繁蔵宛原敬書簡(1908(明治41)年7月7日付)」
「筆」の展示作品7点はすべて、同館が近年寄贈を受けたもので、今回が初公開。特に書簡は「原敬日記」と符合する点が多く、興味深い。
「関根繁蔵宛原敬書簡(1908(明治41)年7月7日付)」(福岡県小野寺和子氏寄贈)は原がおいにあてた自筆の私信。「あさ義昨冬國元より嫂(あによめ)御上京之節、入籍之事ニ致」と報告。かたくなに辞退する浅を、上京した兄嫁が説得して、前年の冬に入籍したことを記している。
「原敬日記」の中でその出来事に触れているのは08年1月14日。「淺入籍して正妻となすの届を盛岡に送りたり、昨年末に於て母上始め兄弟親族皆な異議なく、殊に嫂昨年末上京の際國許の意思を以て之を勧めたり、本人は其無教養にして到底其位置に上るべき者にあらずとて固く之を辞したるも、一同之を容れず、強て之を承諾せしめたり」とあり、書簡と符合することが分かる。
パネル写真「山形県鶴岡市での原敬・17(大正6)年9月16、17日鶴岡ホテルにて」
このほか欧米視察出立前に盛岡に滞在する予定であることや、繁蔵が無事に就職して安心したという感想など、きわめて私的な内容が記されている。構えたところのない自然な字体からも、リラックスした様子が伝わってくる。
「川村金次郎宛原敬はがき(19(大正8)年年賀状)」(東京都川村金次郎氏の孫、〓上肇氏寄贈)は選挙で応援してくれた人などに出したもの。自筆ではないが、原の年賀状は同館で初めての所蔵となる。同じく〓上肇氏寄贈の「原敬書俳句」では色紙に「枯れ残る菊一輪や霜の朝/一山」と直筆でしたためられている。
「景」では明治後期から晩年にかけて撮影された原の写真をパネルにして展示。政務中の厳しい表情や、何気なく撮影されたスナップ写真が紹介されている。遠藤館長は「原の筆と姿の両面を合わせて、人柄や人間性を感じてほしい」と来場を呼び掛けている。
6月13日まで。午前9時から午後5時(入館は同4時半)。毎週月曜(祝日の場合は翌日)休館。入場料は高校生以上200円、小中学生50円。市内在住で65歳以上は無料。
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