2007年 4月 2日 (月) 

       

■  〈知事選〉県議選と連動し大物投入 無所属候補は無党派層に照準

 知事選は選挙戦17日間の半分を過ぎ、8日の投票に向け間もなく終盤に入る。折り返しとなった3月30日には県議選が告示され、選挙ムードが一気に高まった。前半は5人の候補者が広い県土を回り静かな戦いだったが、政党推薦の候補は県議選と連動させた戦術を取り入れ、非政党の候補は政党対決を逆手に取って無党派層への浸透に力を入れる。

     
  街頭演説に耳を傾ける県民(盛岡市内)  
 
街頭演説に耳を傾ける県民(盛岡市内)
 
  立候補者はいずれも無所属新人で、届け出順に前衆院議員の達増拓也氏(42)=民主推薦、盛岡市の会社役員芦名鉄雄氏(61)、いわて労連前議長の菅野恒信氏(61)=共産推薦、前滝沢村長の柳村純一氏(56)=自民推薦、前県議のザ・グレート・サスケ氏(37)の5人。公明と社民の両党は知事選対応を自主投票としている。

  今統一地方選は、天下分け目の戦いと位置付ける夏の参院選に向けた前哨戦。本県では衆院1区補選が同時選挙で行われる見通し。選挙戦本番こそ国政選挙の支援に触れることは少なく、現選挙に集中しているが、候補予定者も県議選を含め活発に動いている。

  達増選対の平野達男本部長は「昨年8月の出馬表明からずっと県内を回って蓄積があるため、街宣では動員をかけていないのに寄ってきてくれる。感触はいい」と話す。民主党は公認候補並みの支援態勢。国会議員が候補選対、党の双方で駆け回ってきた。

  公認、推薦で全選挙区に32人を立てた県議選が始まり「各候補は各選挙区で一生懸命やっている。その中から達増候補との相乗効果が出てくる。県議選の戦いが活発になるほど達増候補に有利に働く」とみる。県議候補は達増県政の実現と民主系の過半数確保による県議会運営をセットで訴えている。

  菅野選対の鈴木露通本部長は「演説は通常は急きょの対応で集まるが、今回は集まりがいい。地元一関ではバスケットボールや一関一高の仲間が盛り上げている。医療や福祉の政策に対して県民から聞かれる」と話す。

  菅野氏の運動は共産党が後押しし、告示後にも高橋千鶴子衆院議員や小池晃参院議員が岩手入りした際、有権者に支持を訴えている。1日は知事選と県議選の合同演説で小池議員や盛岡選挙区の同党候補とスクラムを組んだ。無所属候補として共産党の支持層の支援はもちろん、他党支持者や無党派層への広がりを大きくするのが今後の狙いだ。

  柳村選対の嵯峨壱朗事務局長は「出遅れをばん回するため打つ手は売ってきた。順調と言えば順調」との感触をつかむ。自民党本部の中川秀直幹事長が告示直後と1日の2度の来県をはじめ丹羽雄哉総務会長、尾身幸次財務相が入り、5日には前内閣府特命担当大臣の猪口邦子衆院議員が来県の予定で、本部の「やる気」を示す。

  公認・推薦の県議候補は19人。県議選の連動のほか本県選出衆院議員の2人、衆参の立候補予定者も柳村氏への同行や党、新しい岩手を創造する会として回る。党、市町村の首長や議員らの複合的な活動で「非民主」の意識の覚せいを図る。

  芦名氏は最初から政党に推薦要請せず、政党に頼らない県民党的立場で出馬。遊説はもうすぐ県内2巡を終わる予定。芦名氏は前半を「街頭で話して車を走らせているが、反応はあったりなかったり。盛岡を離れたほうが聞いてくれる感じがする。寄ってきて握手してくれたり親身になってくれるのでありがたい」と振り返る。

  県議選告示により政党対決の色彩が知事選にも濃くなってきたが「政党、官僚が知事になっても駄目。政党ということではなく、民間企業の代表という立場に中間から切り替えて民間企業のために頑張る」とアピールしている。

  サスケ選対の荒井英夫本部長は「10人足らずの人間で県内を駆け回っているが手応えは十分。サスケの評判はいい」と話す。ただサスケ氏支持を期待する無党派層の投票行動は最終盤まで読めないのが実情だ。「こっちに傾いてくれるよう残り期間にすてきなメッセージを贈らないと」と戦術を考える。

  非政党の陣営として政党対決の激化は歓迎。「知事選なので、政党の大物が入ったほうがサスケに風が吹くと考える。入ってくれればうれしい」と話す。打倒民主(小沢王国)をぶち上げたが「民主や自民と政党色を出してもらった方がいい」という。

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