【東京・大崎真士記者】公正取引委員会から独占禁止法違反で排除勧告を受けた県内建設業者91社に対する第8回審判(岩手談合事件)は2日、東京都千代田区霞ヶ関の公取審判廷で開かれた。業者側が申請した10人全員が参考人として採用されることになった。TST振興会(旧トラストメンバーズ、04年10月末解散)の会長や県建設業協会の宮城政章会長も含まれている。審尋は5、7、10、12月に分けて行われる。審査官からの最終意見、業者側の最終弁論を経て結審に向かうが、業者側代理人の岩下圭一弁護士によると、審決が出るまでにはまだ1年以上かかる見込みという。最初の審尋は5月28日になる。
審判でいう参考人とは、排除勧告を受けた業者の代表権を持つ会長や社長ら「本人」と、公取から聴取を受けた業者の担当者や関係者ら狭義の「参考人」がいる。今回の事件で業者側が申請した参考人は本人が6人、参考人が4人の計10人。
このうち岩下弁護士が代理人を務める85社は本人5人、参考人3人の計8人を申請した。この中には本人として宮城会長(宮城建設)、樋下建設、大伸工業、高光建設、匠建設の役員5人、参考人として談合・受注調整の基本合意を共有する温床になったとされる当時のTST振興会会長の稲垣孝一氏、県建設業協会の中村昭専務ら3人となっている。
独自に代理人を立てている大森工業は社長1人、南建設は参考人1人をそれぞれ申請。高弥建設は参考人を立てず、陳述書のみ提出したという。代理人を立てていない2社は本人の審尋を受けない。
審尋の日程は1回目が5月28日、2回目が7月24日、3回目が10月、4回目が12月の予定。85社の参考人が2人ずつ出廷し、大森、南の参考人はその間に組み込まれることが今回の審判で合意された。1回目は本人として樋下建設の竹鼻義徳専務、参考人として遠忠の山本英志氏が出廷する。稲垣氏は7月、宮城会長、中村専務は12月の予定。
岩下弁護士は報道陣の取材に対して「審尋は公取審査官側の主張の反証のため。特に本人が審尋に出ると申し出のあった会社もある。しゃべってもいないのに公取に聴取で書かれたという方もいる。宮城社長は建設業協会の会長の立場としても審尋する考え。稲垣氏は任意団体の会長だから」と参考人を選んだ理由を説明した。
今後の審判は、12月まで計4回の参考人審尋を経て、公取審査官、業者側双方が最後の主張をして結審を迎える。岩下弁護士はこの手続きに半年かかるとし、この結審から審決(裁判で判決に相当)は最低でも3、4カ月かかると話している。 |