2007年 4月 3日 (火) 

       

■  啄木の心が染みてくる 渋民小児童が新井満さんとCD収録

 作家で作詞作曲家の新井満さんが2日、玉山区渋民の石川啄木記念館の旧渋民小学校で、地元渋民小学校の5年生40人の協力を得て、CD「ふるさとの山に向ひて」の収録を行った。

     
  新井満さんと「ふるさとの山に向ひて」を歌う渋民小学校5年生  
 
新井満さんと「ふるさとの山に向ひて」を歌う渋民小学校5年生
 
  同CDは石川啄木の代表作「一握の砂」などから選んだ4首に曲を付けたもの。「ふるさとの山に向ひて言ふことなし…」「ふるさとの訛(なまり)なつかし停車場の…」などの短歌に、ゆっくりとしたテンポで、誰もが自分の故郷を思い出し懐かしめるような曲にした。啄木が実際に使ったというオルガンの伴奏に合わせて小学生が元気良く歌った。

  新井さんは「ちょうど100年前の明治40年(1907年)に、啄木は代用教員としてこの渋民小学校にいた。2年間の教員生活後、北海道に渡った。啄木はすぐに帰って来ると思っていたが、短い人生でついにそれを果たせなかった。それを知ったとき、何とかその思いを叶えてあげたいと思った」と作曲し、ここで収録するに至った経緯を話した。

  同校の坂本笑夏さんは「わたしの好きな短歌が入っているし、新井満さんの作ってくれた曲で歌えてとても光栄に思った」と笑顔を見せた。

  立花悠太君は「作ってもらった曲を歌ってみて、もっと啄木のことについて調べて知りたいと思った」と感想を話した。

  石川啄木記念館学芸員の山本玲子さんは「啄木は明治40年3月に、この校舎でお別れの会をした。5月には北海道へと渡ったが、啄木にとってここで子供たちと一緒に歌ったことが日記に『美しき思ひ出』と出てくる。何度も思い出しては涙したという。きょう、啄木の念願を子供たちと再現することができた。きっと戻ってきた啄木はこの校舎の中で喜んでいるはず」と感慨深げに話していた。

  収録された「ふるさとの山に向ひて」は5月25日に発売予定の新井満さんのニューアルバムに収録される。

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