2007年 5月 10日 (木) 

       

■  〈お父さん絵本です〉157 岩橋淳 チリとチリリ

 ようやく春うらら、と言ってもよさそうな気候になりました。休日には、ちょっと遠出をしませんか? 今週は、ふたごの姉妹の小旅行で春を満喫といきましょう。

     
   
     
  早く目の覚めた日、それも天気がよければ、得した気分に輪をかけて、何かをせずにはいられない。なかよしチリとチリリは、自転車のペダルをこいで、森へ。…いい香りに誘われてやってきたのは、一軒の喫茶店。大小さまざまのテーブルが用意されていて、森の動物たちとすてきなお茶の時間。さらに森を分け入ればサンドイッチ屋、これも楽しくおいしそうなオリジナル・メニューの数々。おひさまの光をたっぷり浴びての野遊び、お昼寝、いい気持ち。陽(ひ)が傾いても、ふたりは自転車を、さらに奥へ(これが絵本の世界でだけ許される、こどもの特権!)森のホテルへと案内されたふたりには、すてきな夜が待っているのです。…大中小のベッドやおいしそうなスープが印象的なロシア民話「さんびきのくま」路線のお話かと思いきや、やわらかふわふわの画風で独特の世界を表現する作者は、女の子の夢をそのまんま紙面に写し取ったようなほのぼの作品に仕立て上げたのです。

  【今週の絵本】『チリとチリリ』どいかや/作、アリス館/刊、1260円(税込)5歳〜(2003年)

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