■ 〈EU見たまま〉デンマーク編1 小野吉郎 首都コペンハーゲン
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北欧最大の都市で、北欧の玄関口。かつてはスウェーデンとノルウェーを合わせた北欧の強国だった。その上、かつてはイギリスをも征服して、デンマーク王朝がイギリスの王位に就いたこともある。
なぜ小国になったか
後にスウェーデンが独立して逆にデンマークを併合してしまったこともある。20世紀になって、ノルウェーがスウェーデンから、またフィンランドはロシアからそれぞれ独立して北欧4カ国となる。
19世紀の中ごろ、デンマークはドイツに敗れ、ジュトランド半島南部を奪われた。第一次世界大戦では中立を守り、戦後シュレスビックの一部は返還されたが、ドイツ海軍の重要拠点となったキール軍港は返されなかった。
バイキング族の子孫の活躍
デンマーク体操やデニッシュ(英語で菓子パン)で知られているが、小国ながら国土の64%は耕作地で、農業で自活でき、その上チーズ、バター、豚肉の缶詰を輸出している。
デンマークとノルウェー人の先祖であったバイキング族はかつて冒険心が強く、コロンブスより400年先にアメリカ大陸を発見した。ヨーロッパ各地の海岸や河川をさかのぼり、パリまで包囲した。
フランス国王はバイキング族をおとなしくさせるため、ノルマンディー地方を領地として与えた。すると矛先をかえてイギリスを征服してしまった。
伝統的に造船と海運業に強く、1920年代の後半、黒い煙をもうもうと出す蒸気船から、ほとんど煙の出ないディーゼルの船舶用機関に移る技術革命でデンマークのバインマイスター・アンド・バス社、スイスのスルザー社、ドイツのMAN社とともに、この3社が主役を演じた。
現在横浜港に保存されている日本郵船のかつてのシャトル航路客船氷川丸は、太平洋戦争を幸運にも生き残った同社唯一の客船だったが、デンマークから輸入したディーゼル機関は今も健在だ。
デンマークはこんな国
立憲君主制の国。女王マーガレッタ2世、無冠の夫はフランスの外交官で旧貴族、パリの東洋語学校のベトナム語科卒、デンマークに赴任したら若いころの女王に気に入られて結婚。女王もすでに在位35年、66歳になられた。議会は一院制。
1人当たりの国民所得はヨーロッパ2位の豊かな国。厳しい、長い冬を家で過ごすので室内装飾に凝り、グッドデザインの家具や調度品などに囲まれて暮らす。港の近くの元倉庫はデザイン・センターになっている。しかし、EU加盟国が増えると、生存競争が厳しくなり、豊かさの中でのんびりしていられない。
学校ではゆとりある教育をやめ、EUのほかの国々に対抗できるよう詰め込み教育に切り替えざるを得なかった。しかし優秀な頭脳がドイツなどに流出するのが悩みの種。 |
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