■ 腹腔鏡の肝切除手術にも保険適用 岩手医大病院が先進施設にまた認定
|
岩手医大附属病院(鈴木一幸院長)は、腹腔鏡を使った肝臓がんの切除手術「腹腔鏡下肝切除術」(肝部分切除または肝外側区域切除の適応となる症例に限る)の先進医療施設として4月1日付で国に認定された。手術以外の診察、投薬、検査、入院料などは保険診療の取り扱いとなり、従来の約半分の費用で最先端の治療が受けられる。腹腔鏡による手術は開腹して患部を取り除く従来の手術法に比べ、患者の体への負担が少なくて済む。今後さらに普及が望まれるという。
肝臓がんの治療方法にはラジオ波による焼灼療法や肝動脈をふさぐ手術などいくつかあるが再発率が高く、患部を切除する方法が最も根治性が高い。
先進医療に認定された腹腔鏡を用いた肝臓がんの手術は腹部に3、4カ所、1センチ程度の傷を作り、そこから内視鏡や鉗子(かんし)、超音波凝固切開装置を挿入。出血しないよう患部を焼きながら切除し体外に取り出す。傷跡が小さいため、痛みや違和感が少なく、腸との癒着も起こりにくい。術後の入院期間も1週間程度で済む。岩手医大では97年から、この手術に取り組み、約100例の症例を積み重ねてきた。
この手術の先進医療施設として認められているのは全国で10施設。東北地方では初めての認定。
保険が効かない最先端の医療技術のため、これまで患者は100万円を超える治療費を自己負担しなければならなかった。認定によって手術以外の費用には保険が適用され、高額医療費の還付制度にも該当するため、35万円から40万円程度の負担で治療が受けられる。
今回、先端医療として認定された腹腔鏡手術は肝臓がんの部分切除と外側区域切除で、肝臓がん症例全体の20〜30%に適用できる。現在、肝臓の約半分にあたる「葉」を腹腔鏡を用いて切除する新しい手術方法も、先進医療として申請しているという。
肝臓内視鏡外科学会に附属する肝臓内視鏡外科研究会の代表世話人も務める同大外科学講座の若林剛教授は「新しい手術法が認定されれば岩手医大は内科、放射線科を含め、国内すべての肝臓治療の手段を持った医療施設となる。腹腔鏡を用いた手術は安全性さえ担保されれば、さらに普及が求められる技術。安全な技術の普及を進めていくことは我々の責務でもある」と話していた。
|
|
|
|
|
|
|