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本県水沢出身の政治家・後藤新平の150回目の生誕日に当たる4日、第1回後藤新平賞授賞式出席などのため来日していた元台湾総統・李登輝(りとうき)氏(84)が初めて岩手を訪問、奥州市水沢区の後藤新平記念館(及川正昭館長)や新平の生家などを見学した。記念館に隣接している後藤伯記念公民館では、生誕祭式典が開かれており、李氏が開会に合わせ式典会場に足を運ぶと大きな拍手で迎え入れられた。李氏は「新平は台湾近代化を実現した偉大な指導者。今の日本には新平のようなリーダーシップを持った人物が必要だと思う」と訴えた。
李氏は、文化・学術交流を目的に5月30日に来日した。今月1日、各界の著名人らで構成する後藤新平の会(粕谷一希代表幹事)が創設した第1回「後藤新平賞」授賞式に出席。その後、松尾芭蕉の「奥の細道」の足跡をたどるため、宮城県の松島や山形県の山寺を訪問した。
4日は、平泉町の中尊寺を参拝の後、水沢区入り。午後1時半に後藤新平記念館に到着した李氏は、そのまま隣接する後藤伯記念公民館へ。公民館では新平生誕祭式典が開かれており、奥州市立水沢小学校の5、6年生や市民ら約200人の前に李氏が登場すると、拍手で迎えられた。
壇上でのあいさつを求められた李氏は、新平賞に「一生の誇りだ」と喜びを表した。「台湾民生長官を務めた新平は、8年7カ月の短い間に台湾を近代化させた。その恩恵で今の(台湾の)発展がある。私はその近代化の流れをさらに一歩進めるため、12年間の総統時代は奮闘した。新平と同じような考え方を持ち努力した。今後も台湾のために身をささげたい」と述べた。
この後、及川記念館長の案内で記念館の展示品などを見学した。見学後、集まった報道陣を前に李氏は「この記念館の展示品は将来的に価値があるものばかり。水沢からこのような人物が出たことは大変なこと」とたたえた。
「新平は100年先を見据えた政治をしたが、今の政治家はきょう、あすのことしか見ていない。今の日本には新平のようなリーダーシップを持った人物が必要で、そういう人物を育ててほしい」と訴えた。
李氏は同区吉小路の新平生家なども見学。同日中に盛岡市経由で秋田県に向かった。
李氏は私的訪問のため、一連の行程には岩手李登輝友の会、岩手台湾懇話会といった関係団体の代表らが同行した。一方「公式な歓迎体制や特別な対応は取らない」と表明した市側だが、李氏が新平記念館を訪れる時間帯は混乱を避けるため一般客の入館を制限した。
昼食会場となった同区内のホテルでは、江刺区の金津流獅子踊が歓迎。来訪の先々では李氏の書籍にサインを求める人や台湾の青年団体と交流がある水沢青年会議所のメンバーらが出迎えた。台湾からも大勢の報道関係者が駆けつけ、記念館や公民館周辺は一時騒然となった。
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