2007年 6月 6日 (水) 

       

■  〈紙単のバイク日記〉4石田義信 「チャグチャグ馬コ」

 盛岡の初夏の風物詩「チャグチャグ馬コ」もあと数日となった。

  今回、この作品を制作するにあたり、わたしはこの行事の資料集めをすることになったのだが、実は恥ずかしながら大きな誤解をしていたことに気が付いたのである。

  わたしは今の今まで、馬コを馬ッコと勘違いしていたのである。

     
   
     

  盛岡生まれで、20年以上も盛岡人でありながら、ましてや小学校のころにチャグチャグ馬コを描いて盛岡市の展覧会で入選までしたことがあるのに。

  われわれ大人が次世代に歴史や伝統を継承する場合、探求することで初めて再認識することがあったり、誤解していたことに気が付いたりもするわけで、馬コと馬ッコの違いに人生46年目にして気が付いたというわたしなのであった。

  今年は必ず見に行こう!などと過去にチャングチャングと鈴の音を鳴らしながら歩く馬コの記憶を辿(たど)れば、断片的ではあるが一番印象深いのは小学校のころになる。

  写生道具とスケッチブックを抱え、道端に体育着姿で紅白の帽子をかぶった一団が陣を構える。一番端の生徒がいきなり立ち上がり叫ぶのであった「おい!来たぞ!」歓声が遠くの方から聞こえ、流れるような馬コの姿をスケッチブックに夢中になって描くのであった。

  馬コのシルエットを瞬時に指先に伝え、脳裏にはその鮮やかな色を記憶させる。おそらくお祭りを見物するという余裕などなかったことだろう。

  馬コが過ぎ去っていく光景と色だけが、今でもわたしの鮮明な記憶として残っているのだ。

  幼少のころに見た記憶と、大人になった自分がつながるものなら、童心を取り戻すべく今年は田んぼの畦(あぜ)道で、馬コをのんびりと待つことにしよう…

    ◇    ◇

  作品は6月いっぱい滝沢村役場のインフォメーションに展示される。

  (切り絵師「紙の単車屋」経営、紫波町犬吠森字間木沢30の26、電話019−672−2543、URL;http://www.kamitan.com)


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