■ 〈衆院1区補選〉自民と民主が対決へ 告示まで1カ月
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衆院岩手1区補選は、公示が想定される7月10日まで残り1カ月となった。これまでに自民党が元団体職員の玉沢正徳氏(36)、民主党が弁護士の階(しな)猛氏(40)の擁立を決め、準備活動に力を入れている。共産党は擁立を検討中だが、社民党は擁立見送りが確実で、自民・民主の与野党が立てる新人の対決を軸に選挙戦が展開されそうだ。ほかに経営コンサルタントの勝政康臣氏(53)が無所属での出馬を表明している。
参院選と同日選が見込まれる衆院補選は全国で2選挙区。その一つが岩手1区で、達増拓也前衆院議員(民主)の知事転出に伴い新人同士の争いが濃厚だ。衆院が中選挙区から小選挙区に移行して以来、1区では全4回とも達増氏が当選し、自民党候補は辛酸をなめてきた。
民主党が議席を死守できるか、自民党が反転攻勢の機会にできるかが、有権者の注目を集めている。国政で年金問題など政府・与党への逆風が吹く中、今後は、共産党が候補者を擁立して参戦するかどうかが焦点の一つ。補選とはいえ、政治決戦と位置付けられる参院選と同日選となったため、参院選への波及、国政へのインパクトから、政党が重要視して臨むのは必至だ。
自民党公認の玉沢氏は党の第1選挙区支部長公募に応募して当選し、立候補予定者になった。辻立ちなどで浸透に努める。玉沢徳一郎衆院議員の長男で世襲批判も聞かれるが、後援会は自身の人脈で同世代を中心に構築するなど批判を退ける。参院候補予定者の千田勝一郎氏と30代コンビで、若さを前面に出し、民主王国に風穴を開けて「閉そく感を打ち破りたい」と玉沢氏。フレッシュさを出している。
選対本部長を務める県連顧問の鈴木俊一衆院議員は「ここ10年、選挙という選挙では負けている。反転攻勢の機会にしたい。新顔対新顔の戦い。無党派層が多く、民主党候補が出たからといって今まで達増氏に入れていたから自動的に入れるかというとそうじゃない。しっかりと有権者にアピールできる政策を訴えてトータルとして魅力のある方に票が入ると思う。議席が確保されれば、選挙区で二人目、1区となれば知事選で知事を取ったことに匹敵、あるいはそれ以上の政治的なインパクトがある」と話し、大きな意味があると受け止める。
民主党公認の階氏は国民新党や連合岩手などの推薦を得たが、出馬表明から1カ月足らずで知名度アップに力を入れている。人と直接会い名前と人柄を知ってもらう活動に駆け回る。日程調整しながら党の街宣車で街頭演説にも立つ。後援会は今月中旬ごろをめどに20数カ所の支部立ち上げを目指し、5月27日の選対会議に集まった1区内の達増後援会幹部や党の国会議員、地方議員らが構築に努めるほか、自身の知人や学窓らを通じて広がりを図っている。
達増氏が約10年間守ってきた議席の死守を託されたが、階氏は「責任重大と思っている。自分らしく誠実にやっていきたい」と話す。県連の佐々木順一幹事長は「達増氏の票は個人に対する票もあるが、民主党の票。基本的に反自民、与党に期待できないから入れているというのが1区の有権者のおおむねの判断ではないか。党に期待する票を集めていた達増氏を継承していくのが階氏。政策本位で支持を広げていく」と話し、党の政策を継承する党候補としての面を強調する。
共産党は擁立の方向で検討中。党は選挙区候補が決まっており、比例での全員当選を目指す参院選の戦いに力を入れている。選挙区候補が全県を回る中、1区補選で候補者を擁立すれば大票田の盛岡などで党の支持拡大を図る選挙戦に厚みを増すことにもつながる。菅原則勝県委員長は8日の党演説会で、1区補選に触れ「参院選とダブル選挙になる。この選挙戦も大いに重視して挑戦して戦う決意だ」と宣言した。
公明党は公認候補の当選を目指す参院比例が最優先となり、衆院補選では推薦要請を受けた自民党の玉沢氏への対応が焦点となる。社民党は参院選へ総力を結集する方針が県連合幹部の中に強く、選挙区候補の流動要素が出てきたが、このまま擁立を見送ることが確実な情勢だ。
衆院1区補選は参院選と同日選となり、国会の大幅な会期延長がなければ7月22日の執行が見込まれる。 |
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