ことばに興味を持ち始めたこどもが、その面白さを実感でき、ボキャブラリーを増やすにも、「しりとり」は人気の遊び。これに「食べ物」が絡んでくれば、もう無敵。本作は140ページを超える「絵本」としては規格外のボリュームなのですが、それを感じさせない楽しさです。
見開き2ページを1場面として登場する、擬人化された食べ物たち。「あ」(アイスクリーム)に始まり、むぎちゃ、やきいも、もち、ちゃわんむし、ときて、その場面は、しゅうま「い」で終わります。ページをめくると、「い」ちご、ごましお、おしるこ、こしょ「う」。この、次のページへうまく送るために、作者も(こりゃ相当に)苦労したのではないかと思われます。やむなく「ん」で終わって次のページから仕切り直しをしたり、「やしのみ」「げそやき」「(カレー)ルゥ」など、結構強引な展開も! でもそれが、これもかなり苦労したに違いない擬人化や場面設定とともに、かえって愛嬌(あいきょう)と親しみやすさを感じさせることに成功しているのです。本を囲んでワイワイ遊べる、一家に一冊のおすすめ本です。
【今週の絵本】『たべものあいうえお しりとしましょ!』さいとうしのぶ/作、リーブル/刊、1890円(税込)3歳〜(2005年) |