会期延長された国会も5日で終わり、参議院通常選挙は12日の公示へカウントダウンが始まった。選挙戦の大きな戦力となる県議もフル活動の構え。年金問題をはじめ自公政権への逆風が強まる中、与党は安定政権の確保に躍起になる一方、民主をはじめ野党は参議院での与党過半数割れを実現し、政権交代への序章を築く構えだ。岩手選挙区(改選1)は公明を除く主要4政党が候補を立て激突する構図。衆議院1区補選が同日選で行われることから政党の対決色は一層濃くなる。(9面に関連記事)
選挙区には自民が松下政経塾出身の新人千田勝一郎氏(36)、民主が2選目を目指す現職平野達男氏(53)、共産が県副委員長の新人若山明夫氏(55)、社民が元県議で県連合幹事長の新人伊沢昌弘氏(60)の擁立をそれぞれ決め、政党公認の4人による争いが確実な情勢。民主の現職に3人が挑む戦いの構図となりそうだ。
千田氏は自民党県連の公募に合格して候補に。知名度はゼロからのスタートだったが、民主支持の厚い県南で後援会作りに努め、民主へのくさび打ちに回った。併せて旧市町村単位の党支部や国会議員後援会などを基点に県内各地での選挙態勢作りが進められ、最近は本番に向けて後援会の総決起集会を各地で開催している。
小沢王国と称される本県事情と与党への逆風という厳しさの中、政策実現可能な与党の立場を強調しつつも若さを前面に岩手を変える必要性を訴える。
平野氏は参議院議員としての6年間の日常活動の上に立ち、改選に向けた活動を展開。統一地方選で1年弱、県内を行脚したことが自身の選挙にもつながっている。頻繁に帰県して団体訪問や街宣活動などを通じて有権者と接する機会の創出に努めてきた。
国会の会期延長もあったが、県内各地の後援会組織の再構築を進め、選挙態勢はほぼ整いつつある。知名度を含め政策通としての評価が高いと感触を得る陣営であっても、6年前の票差から緊張感を持っている。
若山氏は6月中旬で県内2巡を終えた。ミニ集会への出席や党の街頭演説など精力的に活動してきた。3年前の出馬や党県副委員長としての全県的な活動から知名度は上がり、すそ野の広がる戦いができると陣営。衆議院1区補選で党書記長の擁立が先月14日に決まりダブル選挙をプラス効果に結びつけていく。
県内59議席の党の県議、市町村議員が「自ら候補者のつもり」で各地で活動を強化。無党派の半自民票の民主集中を警戒し野党の中での違いを分かりやすく訴えたい考えだ。
伊沢氏は急きょ6月13日に出馬が決定。県議選盛岡選挙区での知名度はあったが、全県となると話は別で名前と政策の浸透に躍起。当初に擁立した元盛岡市議の出馬断念の原因が政務調査費の使途だったことで、党に対する信頼回復に労力を割くという逆境からの出発だった。
伊沢氏は公示前に2巡の予定。陣営は、1巡目で政務調査費問題に対する支持者の理解は得られ、非常事態にも空白区にせず短期間で擁立した決定に今は好感を持たれていると受け止めている。
このほか、比例区では県人の元県議藤原良信氏(55)が民主党の候補者となっている。 |