達増拓也前衆議院議員の知事転出に伴う衆院選岩手1区補選(定数1)は17日に告示される。政党公認で立候補を予定しているのは、自民党新人で元団体職員の玉沢正徳氏(36)=公明党推薦、民主党新人で弁護士の階猛氏(40)=国民新党推薦、共産党新人で党県委員会書記長の瀬川貞清氏(57)。このほか、無所属で経営コンサルタントの勝政(本名・馬場)康臣氏(53)も出馬の意欲を示している。小選挙区比例代表並立制が導入された96年以降、初めての新人同士の争いが確実。政党が擁立する各候補は12日に公示された参院選と連動し、既に熱い戦いに突入している。衆院補選が行われるのは岩手1区と衆院熊本3区だけで全国的な注目度も高い。4期務めた達増氏の後継候補の必勝を誓う民主に対し、自民は政権与党の威信をかけて議席奪回を狙う。共産は2大政党では満足しない有権者に広く支持を訴える。投開票は参院選と同じ29日に行われる。
玉沢氏は昨年12月、党の第1選挙区支部長公募で当選し立候補を表明。日本財団で約8年間、国際貢献活動に携わった経験を踏まえ、教育改革や子育て環境の整備などを訴えている。
松園地区で9日に開かれた集会では、ケニアで孤児の支援を続ける前JICA専門家・食物栄養学研究家の岸田袈裟さんも激励。玉沢氏は「日本は経済的に豊かだが、勝ちさえすればいいというような、間違った環境をつくってしまったのではないか。家族のきずなをもう一度強める教育改革に立ち上がるべき」と主張した。
年金問題の早期解消、政治資金の不透明さを払しょくする法改正の実現などの公約も掲げ、党内にも新風を吹き込める人材としてアピール。参院選に出馬した千田勝一郎氏とともに、地域を活性化する若い世代の挑戦を強調する。
階氏は5月に出馬表明。地方と中央との格差の是正、地域経済へ円滑に資金を供給するための仕組みづくり、弱者に配慮した法制度の確立など、金融機関での経験や弁護士としてのキャリアを生かした政策の実現を掲げている。
11日夜、市中心部で開かれた青年部主催の集会では、勤務していた日本長期信用銀行の破たんや働きながら10年かけて弁護士の資格を得た苦労話も交え「順風満帆な人生が必ずしも良いとは思わない。弱者の痛みも分かり、目標を立て成し遂げるまで努力することを学んだ」と、これまでの経験を糧に国政で即戦力となる決意を示した。参院選出馬の平野達男氏らと連動し参議院での与野党逆転、政権交代を訴える。
瀬川貞清氏は「年金の問題、増税、福祉の切り捨て。これだけ暮らしが傷めつけられている。何か言いたい、何か変えたいという思いが、ひしひしと伝わってくる」と前哨戦の手応えを語る。
6月に立候補を表明。参院選の若山明夫氏とともに、同党の政策の浸透を図ってきた。消えた年金への早期対応、増税阻止、介護保険料・利用料の減免拡充や子供の医療費無料化などを盛り込んだ同党の「緊急福祉1兆円プラン」を公約に掲げ、支持拡大に全力。「市民に負担を強いる現状を生み出してきたのは与党だけではない。野党を名乗る皆さんも荷担してきた」と「たしかな野党」の選択を呼び掛ける。 |