2007年 8月 4日 (土) 

       

■ 〈目に飛び込んできた中国〜日中友好の翼訪中団同行記〉1 泉山圭記者 交通事情

     
  北京空港と市街地を結ぶ片側4車線の高速  
 
北京空港と市街地を結ぶ片側4車線の高速
 
  夕方の渋滞で長い列ができる北京市内  
 
夕方の渋滞で長い列ができる北京市内
 
  2008年のオリンピックを控える中国は、急速に交通機関の整備が行われている。中でも北京市内は大規模な工事が各所で進む。中国の玄関ともいえる北京空港は第2ターミナルが建造中で、完成するとこれまでの約3倍の面積を持つ国際線用の空港になる。現在、使われている第1ターミナルは今後、国内線用として使用されることになる。

  何年か前までの中国は路上にあふれる自転車のイメージがあるが、ここ数年で交通事情も大きく様変わりした。市街地から郊外へ向けて5つの環状線が整備されるなど交通の便は以前に比べ、はるかによくなった。しかし、それが追いつかないほど車の数は増えているのが現状。ガイドの女性は「1日に2千台のペースで車が増えている」と話す。

  車が急増した一番の原因は市街地の地価の高騰にある。なかなか市街地に家を持つことは難しく、たいていの人が郊外に家を持つため、通勤や買い物に車がなければ非常に不便だ。

  もう一つは車の値段が安くなったことにある。WTO未加入の時は徴収される税金が高く、車は贅沢品だったという。現在は所得が上がったこともあるが、車を手に入れることはそれほど困難ではない。人気の車種はアウディ、フォルクスワーゲンなどの輸入車で日本車のトヨタもよく見かける。

  購入代金は安く済むようになったが、車の維持には大金がかかる。ガソリン代は1リットルが約5元(日本円で1元は約17円)と中国の物価を考えると驚くほど高い。駐車場の確保も問題で、北京市内の1カ月の駐車場代は高いところでは500元のところもあるという。

  また、車が増えたことによる弊害も出ている。地下鉄が発達していないこともあり、自家用車で通う市民が多い。北京は朝夕の交通渋滞が常態化し、深刻な問題となっている。「現在でもこのような状態。オリンピックの時に何かの規制がないと危険」。ガイドの女性も危機感を募らせている。

  こうした状況を受け国の政策として8月から社用車の使用制限も予定されるほか、政府は市内の渋滞解消にバスなど公の交通機関の利用を呼び掛けている。これまでクーラーなしのバスが1元から、クーラー付きのバスは2元から利用できたが、今年からバスの値段は郊外へ向かう一部のバスを除き、初乗り料金が4角(1元の10分の1が1角)からになった。バス専用車道も整備され、市民はバスカードを持ち歩き、少しの距離でもバスや比較的値段の安いタクシー利用を考えるようになってきつつある。

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